
血液は鉄分を含むため重く、体の下のほうに溜まり足のむくみの原因になります。ふくらはぎは、下肢の血液を筋肉のポンプ作用で心臓に押し上げることから「第2の心臓」とよばれています。長く立ち続けたり、座り続けたりすると、筋肉のポンプ作用がなくなり、血液が停滞し、下肢にむくみをきたします。
整形外科領域では、片方の下肢に障害があると、動かさないために、足がむくむことがあります。しかし、多くの場合は内科的な原因で起こります。
内科的なむくみの原因としては、加齢による臓器機能低下、腎不全、心不全、肝性、低蛋白血症、甲状腺機能低下症、クッシング症候群、悪性腫瘍などがあります。 血管外科的な原因としては、下肢の深部静脈血栓症やリンパ管閉塞などの原因があります。薬剤性の非ステロイド系消炎鎮痛薬(ロキソニンやボルタレンなど)による一過性の腎機能低下でも見られます。
ふくらはぎの筋肉を動かそう!
このように下肢のむくみは内科的な原因で生じることが多いので、まずは内科で相談してください。
治療には原因となる疾患を治すことが大切ですが、まずは下肢をできるだけ上にする、寝ているなら座布団などを敷いて心臓より高くする、座っていても足を椅子の上に置いて少しでも心臓の高さに近づけるなどの工夫が大事です。長い間じっと座らず、足首を上下に動かしてふくらはぎの筋肉をポンプのように働かせるポンピングを時々、行うようにしましょう。
監修/井尻慎一郎先生
井尻整形外科院長。医学博士。著書・監修書に『痛いところから分かる 骨・関節・神経の逆引診断事典』(創元社)、『筋肉のからくり 動かし方を変えるだけでコリと激痛が消える!』(宝島社)などがあるほか、論文、講演、テレビ出演などで活躍中。井尻整形外科HPは下記。
https://ijiri.jp
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