『居場所。』サンマーク出版
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『居場所。』著者:大﨑洋~話題の1冊☆著者インタビュー

『居場所。』サンマーク出版/1650円
大﨑洋(おおさき・ひろし) 1953年大阪府堺市生まれ。NSC1期生だったダウンタウンと出会い数々の仕事をプロデュースする。09年に吉本興業社長、19年から会長職に就いている。
――現在は吉本興業の代表取締役会長という役職ですが、具体的にどんな仕事をしているのでしょう?

大﨑 芸能事務所の仕事としては岡本(昭彦)社長に任せています。岡本君が社長になったとき、『もう好きなようにやってくれ。事前も事後も相談も報告もいらん。スポーツ紙や週刊誌を見て初めて知るぐらいでもいいから、全部頼むわ』って言うてますからね。


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だからこれからの吉本がどうなるかって聞かれても、正直、知らんって言い切りたいくらいなんですが、まあ、『沖縄国際映画祭』とか『住みます芸人』(※全国47都道府県に芸人を移住させ、地域活性化に貢献するプロジェクト)とか、やりかけてまだ黒字にはなってないけど、吉本としてやっておいたほうがいい社会性のある事業とかは担当してます。


それでこんな本を書いたりもしてるんですが、別にこの本で儲けようというつもりもないですよ。印税も僕が受け取るのも違うし、使い道を考えました。で、吉本が那覇市内でやっている『沖縄ラフ&ピース専門学校』の1階で子供食堂のようなことをやっているんですけど、そこの食費の足しにしようと思ってます。

芸人さんたちの居場所を作る

――ダウンタウンをはじめ芸人さんたちの居場所を作ることで、自分の居場所も見つけられたということですが、今の吉本興業という居場所をどう見ていますか。

大﨑 この本を書いてみて、僕自身がこれからの居場所について一番考えさせられたかもしれません。これも岡本君とよく話しますけど、『俺らホンマに吉本でよかったな。普通の会社に入っとったら社長や会長なんか絶対なられへんし、どっかで辞めてるやろ』って思います。見栄を張ったりする必要もないし、ニコニコヘラヘラして過ごせてる。いろいろありましたけど、芸人さんも社員も自分のペースで居場所を見つけることができる会社であればいいとは思ってます。


そうそう、タイトルにもちょっとした仕掛けがあって、僕が『場』を作ってきたって話から編集の方が本のタイトルを『居場所。』って決めてくれたんですけど、タイトルから『場』を隠すと松本人志君が最初に出した本『遺書』と同じになるんです(笑)。


――本の帯には松本人志さんの「一気に八回読んだ」という推薦文が書かれています。他に感想は聞きましたか?


大﨑 絶対読んでない! 1ページも読んでへんちゃうの? 賭けてもいい(笑)。浜田(雅功)くんにも『本出してん』って伝えたけどこっちも絶対に読んでへんやろな。


(聞き手/本多圭)