島田洋七 (C)週刊実話Web
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もみじ饅頭持って福岡ソフトバンクホークスのキャンプへ~島田洋七『お笑い“がばい”交遊録』

2月末、福岡ソフトバンクホークスのキャンプを見学に宮崎県へ行ってきたんです。というのも、昨シーズンから指揮を執る藤本博史監督とは、南海選手時代からの知り合いなんです。


藤本監督は、ソフトバンクの二軍や三軍の監督を経験し一軍監督になった苦労人。ものすごく優しい人なんです。監督就任のニュースを聞いたときには「おめでとう! 苦労したかいがあったね」とすぐに連絡すると「ありがとうございます」と返事がありましたよ。お祝いに飯でも食べに行こうと思ったけど、当時はまだコロナが流行っていたでしょ。監督がコロナに罹ったらシャレにならないから、感染者数が減った今年、キャンプへ行ってきたんです。


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宮崎へ向かう当日、KBC九州朝日放送『島田洋七の朝から言わせろ!』の収録後、友達3人と車で向かうことになっていた。だからKBCのディレクターに予め、「広島の〝にしき堂のもみじ饅頭〟を買っておいて」とお願いしていたんです。俺がもみじ饅頭をお土産で持って行くと、みんな笑うからです。


スタジオの近くからディレクターへ電話すると、ディレクターが「買うのを忘れていました。すみません」。仕方ないから、家で蜂蜜に漬けたニンニクをお土産にしようと考えていたんです。スタジオに着くと、そのディレクターが「今、営業の若い子に広島までもみじ饅頭を買いに行かせました。約束はきちんと守らないといけませんから」。福岡から広島までは新幹線で1時間5分。そうしたら、収録を終える15分くらい前に、本当に広島から戻ってきたんです。

プロ野球はキャンプも必見

計140個のもみじ饅頭を車に積んで、友達と交代で運転をしながら宮崎まで約5時間もかかりましたね。その日は遅かったので、ホテルに泊まり、翌日、ソフトバンクのキャンプへお昼ごろ向かったんです。球場のネット裏から打撃練習を見学していると、やはり強打者はすごいですね。主力の柳田(悠岐)選手は20〜30本中、7〜8本はスタンドまで飛ばすんですよ。選手の調子の良し悪しは、キャンプを見ているだけで分かりますね。

昼休憩になると、藤本監督が俺らのところに来てくれて、「今日はありがとうございます。午後は紅白戦がありますから見ていってください」。「もみじ饅頭は食べた?」。「みんな笑ってました」。しばらくすると、柳田選手も来てくれた。


「もみじ饅頭食べた?」


「洋七さん、ありがとうございます! 50%カロリーオフのもみじ饅頭なので、2個食べても1個分です」


「いくつ食べたん?」


「6個食べました」


紅白戦が始まると、藤本監督が「洋七さん、今年はあの選手が良いですよ」と解説してくれたと思ったら、「コーヒー飲みますか? 持ってきます」と気遣ってくれる。球団のマネジャーが持ってきてくれましたけど、そういう心配りにも人柄が表れていますね。


藤本監督は、二軍や三軍の監督も経験しているから、選手の見方が分かっているんでしょう。俺の予想だと今年は夏ごろには優勝を決めそうな気がしますね。それにプロ野球の試合も面白いですけど、キャンプも面白い。ぜひ、見に行くのをお勧めしますよ。
島田洋七 1950年広島県生まれ。漫才コンビ『B&B』として80年代の漫才ブームの先駆者となる。著書『佐賀のがばいばあちゃん』は国内販売でシリーズ1000万部超。現在はタレントとしての活動の傍ら、講演・執筆活動にも精力的に取り組んでいる。