大量の樹木伐採に対し、周辺住民らから反対の声が上がっている東京・明治神宮外苑再開発。また、江戸川区の葛西臨海水族園の建て替え事業でも、約1400本の樹木を伐採、周辺に太陽光パネルを設置する計画が明らかとなり、地元住民や日本野鳥の会が反発しているという。
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葛西臨海水族園は、世界的建築家の谷口吉生氏が設計、1989年に完成した。築30年以上経過した同水族園は、老朽化問題が浮上。東京都は建て替え事業計画を承認し、昨年1月に公募を開始、同8月に複数のゼネコンからなる共同事業体を事業者に選定した。
「新水族園は延べ床面積約2万4000平方メートル。総水量約4800トンの水槽のほか、カフェなども併設され、敷地内には多数の太陽光パネルを敷き詰める。2028年開園予定ですが、東京五輪カヌー競技場の設置計画が持ち上がったときと同様に、周辺住民や日本野鳥の会が建て替えに大反対していますよ」(都政関係者)
東京五輪でも計画変更された“野鳥の聖地”
葛西臨海水族園がある葛西臨海公園は、一昨年に開催された東京五輪・パラリンピックのカヌー競技場設置候補地だったが、前述のような反対運動があり計画変更された経緯がある。
「葛西臨海公園は〝野鳥の聖地〟です。大量の樹木が伐採されれば、野鳥の羽を休める場所が失われるだけでなく、太陽光パネルの反射光が野鳥の生態系に悪影響を及ぼす恐れがある。それに葛西臨海公園は、夏になると海水浴体験を実施しており、子供たちの楽しみを奪うことにもなる」(江戸川区在住フリーライター)
太陽光事業は、小池百合子都知事の肝いり政策だ。昨年12月、新築住宅の太陽光パネル設置義務化(25年4月施行)の条例改正案を都議会で可決した。
「小池都知事は、練馬区の〝エコハウス〟に住んでいる。エネルギー問題に取り組んでいるのは分かりますが、太陽光事業に固執する理由がいまだに理解できません。以前から〝エコハウス〟の離れで暮らしている〝小池都知事の金庫番〟とされるM氏と太陽光関連会社の癒着疑惑がささやかれているのが気になります」(同)
野鳥の聖地は守れるか。
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