藤井聡太六冠との王将戦の次は、「会長選挙」。将棋界の次の100年は、羽生善治九段に託される。
4月4日、『日本将棋連盟』の佐藤康光会長が任期満了に伴う退任会見を開いた。そこで飛び出したのが、かねてからささやかれていた羽生九段の「理事選出馬」だ。
「立候補の話は聞いている。将棋界の枠を超え、将棋の良さを広くアピールしている存在感や影響力は大きい」(佐藤会長)
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ちなみに、日本将棋連盟の理事(定員7人)は棋士会員、つまり実際にタイトル戦にも臨む〝現役棋士〟で構成されている。理事立候補者に対し、255人の棋士会員が投票を行い、当選した7人の互選によって会長が決まるのだ。
また、初出馬ながら「理事選には棋士としての強さも反映される」(スポーツ紙記者)ため、羽生九段の当選は間違いなしとみられているのである。
「佐藤氏が任期満了だったことから、連盟内には以前から次の会長に羽生九段の名前が挙がっていた。そのため周囲が理事に推し、羽生九段も『自分なりに力を尽くす所存です』と、意欲を見せています」(同)
連盟の創立100周年に資金調達
もっとも、日本将棋連盟には羽生九段を理事に選出し、会長を任せたい思惑も横たわっているそう。
「実は来年、連盟は創立100周年を迎え、東京・千駄ヶ谷と大阪府高槻市に新会館を建てる計画。藤井六冠の出現でテレビのワイドショーまでが将棋のニュースを扱うようになったことから、連盟は新会館建設のメドを藤井六冠が注目されているうちにつけたいと考えている。ただ大阪だけでも13億円もかかるため、資金集めに羽生九段の頭脳と人柄、ネームバリューを必要としているのです」(関係者)
連盟は現在、クラウドファンディングなどで資金調達も進めているが、東京と大阪に新会館の建築となれば、財界からの協力も不可欠。それを考えれば、羽生九段に立ち上がってもらうしかないようだ。
「将棋に興味を持つ学童も増えました。東西の新会館は子供たちの学び舎ともなります」(同)
羽生新会長は6月9日の連盟総会で誕生の見通し。
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