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『美女ざんまい』~演歌歌手・岩佐美咲インタビュー

演歌歌手・岩佐美咲インタビュー
演歌歌手・岩佐美咲インタビュー (C)週刊実話Web

元『AKB48』で演歌歌手の岩佐美咲。1月30日で26歳になった彼女は、13歳から芸能活動をしてきたため、今年が折り返し地点となる。9枚目のシングル曲『右手と左手のブルース』は恋愛未経験の彼女にとってはちょっとハードルが高い世界だ。彼女の近況に迫る――。

岩佐 言われてビックリしました。人生のちょうど半分を芸能活動してきたんですね。感慨深いなぁ。

――AKB48初の演歌歌手として歌い始めて約9年。アイドル時代が一部重複していて約7年。振り返ってみてどうですか?

岩佐 当たり前ですけど、アイドルと演歌では世界が全く違いますね。アイドル時代は辛いことに目が向きがちで、グチも多かったなと(笑)。

――何が一番大変でした?

岩佐 グループ全体が凄い人数なので、ファンの方に気づいてもらうにはどうしたらいいか、何か特技を持たなくちゃという焦りのようなものが強かったです。順位を付けられるイベントもあるので…(注:AKB48選抜総選挙のこと。岩佐の最高順位は33位だった)。私の場合は小1からやっているダンスが得意だったので、研究生としてバックで踊っていたときも「ここで目立つしかない!」と、手足がちぎれんばかりにバキバキで踊っていたんです。そしたら「全力すぎる」と怒られたり(笑)。そんなことがあって、どんどんネガティブになってましたね。

――それは意外。

岩佐 もともと、アイドルに憧れてAKBに入ったわけではないので、容姿で比べられるということに免疫がなかったんです。中学1年生くらいだと自分が可愛いかどうかなんてあまり気にしないじゃないですか。ところが、AKBに入るとすぐにファンの方から選別されてしまうんです。仮に10人が可愛いと言ってくれても、1人のネガティブな言葉を引きずってしまったり。そこで私は「あれ? 私ってダメなのかな!?」とショックを受けて、よせばいいのにエゴサ(エゴサーチ)もしちゃうものだから、どんどん落ち込んでました。それをやめられたのは、演歌1本でやっていこうという決心ができたハタチすぎくらいでしたね。

曲のタイトルに“深い意味”があるんですよ

――今でも覚えてるような言葉はある?

岩佐 細かいことは忘れてますけど、いわゆるアンチというか、普段から攻撃的な人のコメントは、イヤだけど次第に慣れてくるんです。それよりも、ファンの方が実は裏で…みたいなのが一番堪えました。だから、見るのはやめました。知らない方が幸せなことってありますよね。会ったときに優しくしてくれるならそれでいいじゃないか、と。なんだか、浮気を詮索しない彼女みたいですね(笑)。

――不倫している愛人の自己弁護にも聞こえる(笑)。そういえば、9枚目のシングル曲もそういう女心の機微を歌ってますね。

岩佐 そうなんです。タイトルに深い意味があるんですけど、分かりますか?

――『右手と左手のブルース』ですよね?

岩佐 サビの歌詞でタイトルの意味が分かるようになっているんです。「(あなたは)右手で私を抱きしめて 左手で家庭を守ろうとするのね」って。

――あぁ、なるほど。そういう歌なんだ。

岩佐 2番には「薬指が空いていただけで 確かめなかった過ち」という歌詞があって、叶わない恋、許されない恋に出会ってしまった女性が主人公なんです。

演歌歌手・岩佐美咲インタビュー 
演歌歌手・岩佐美咲インタビュー (C)週刊実話Web 

リアルな恋愛はまだまだ無理そうです

新曲がリリースされたのは昨年の4月だったが、コロナ禍で店頭キャンペーンやイベントはほとんど中止。岩佐はインターネットサイン会やネットでのライブ配信を定期的に行うなどして頑張ってきた。

――歌っているときの感情移入はどうしているんですか? 恋愛禁止のAKBにいて、卒業後も浮いた話は聞こえてきませんが…。

岩佐 恋愛に関しては内気で人見知りなので、リアルな恋愛はまだまだ無理そうです。一番恋愛をするであろう時期に恋愛偏差値を1ミリも上げられなかったので、ハンデがありすぎるんですよね。普通の人とは違うレベルだというのは自覚しているので、練習なしの本番はキツイじゃないですか。臆病になっているところはかなりあります。ただ、イメージトレーニングだけは欠かさないようにしているんですよ。いつも恋愛妄想が爆発しています。

――お酒を飲めるなら、合コンとかで出会う方法もありますよ。

岩佐 それが、1回も誘われたことがないんです。でも、行ってみたいですね。王様ゲームとか、してみたい。割りばしに番号が書いてあるんでしょ? 何番と何番がチュー、みたいなやつ(笑)。そろそろ席替えしようとか、女子だけでトイレに行って会議するとか…。知識だけは豊富にあるんです。妄想バッチリの頭でっかち。でも、なんで誰も誘ってくれないんだろう。合コンって、本当に開催されてるんですかね? 私の中では都市伝説になってるんですけど(笑)。

人生初のパチンコ『海物語』で大爆発!

――世間的にはアラサーですね。そう言われるのはイヤですか?

岩佐 全然、イヤじゃないです。2月に演歌歌手としても10年目に入るので、年齢にふさわしい大人の女性になっていきたいと思っているので。

――そう言われてみると、着物姿も板についてきた気がします。

岩佐 ありがとうございます。実は、昨年の自粛期間に一念発起して7キロ痩せたんです。その原因とも言えるのが着物。全体的に太かったんですけど、着物を着ていると体型がバレないんですよね。でもある日、キャンペーンでファンの方と写真を撮ったところ、それがSNSにアップされていて…。「え、私の顔はこんなに丸いの!?」って気づかされたんです。慌てて体重計を買って測ったら、人生最高に太ってました(笑)。

――どんなダイエットを?

岩佐 筋トレと食事(自炊)ですね。それまでは夜中の2時でも平気でラーメンを食べ、そのあとにアイスも平らげてましたけど、それをやめたら痩せることができました。私のダイエットは、太っていることを気づかせてくれたファンの方のおかげなんです。

――着物関連だと、パチンコの「海物語シリーズ」ともコラボしていますね。リーチになると、人気キャラクターのワリンが着物姿で歌う『ふたりの海物語』を岩佐さんがカバーして『右手と左手の~』の海物語コラボ盤に収録されてます。

岩佐 そうなんです。せっかくのご縁なので、私もやったことのないパチンコを先日やってみたんです。

――曲は聞けましたか?

岩佐 それどころじゃないですよ! もう、大連チャンというんですか? 何回も何回も。たぶん、あの日、あの店で私が一番出したんじゃないかってくらい出ちゃってビックリ。この勢いで歌も大ヒットしてくれたら嬉しいですね♪

岩佐美咲◆いわさみさき 1月30日千葉県生まれ。2008年のオーディションに合格し、09年に正規メンバー入り。12年AKB48初の演歌歌手として『無人駅』でデビュー。16年から演歌歌手一本で活動している。秋元康プロデュースの最新曲『右手と左手のブルース』は、オリコン演歌・歌謡ランキング初登場1位を獲得。今回で、シングル9作連続での1位となる。

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