元横綱白鵬の宮城野親方VS元横綱稀勢の里の二所ノ関親方の第2ラウンド、弟子養成競争が白熱化している。
現役時代に負けじと、引退後の親方業でも激しいつばぜり合いを演じている2人。先行したのは、先に引退した二所ノ関親方だった。出身地にほど近い茨城県阿見町に両国国技館のモスグリーンの屋根を模し、土俵だけで2面を持つ近代的な部屋を構え、閉鎖した尾車部屋勢の一部も吸収して弟子育成のスタートを切った。
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一方、宮城野親方も負けてはいない。引退が遅かったため、部屋を継承し、本格的に弟子育成に乗り出したのは昨年7月だったが、豊富な人脈を活かしてスカウト網を張り巡らせ、有望な新弟子を次々にスカウト。部屋を持った時点で、すでに3人の関取がいた。
「部屋持ち親方になって以降も、入門するや1場所で十両に昇進し、新十両でもいきなり2ケタの勝ち星を挙げた〝令和の怪物〟落合をはじめ、夏場所で十両昇進を目指す元学生横綱の川副ら将来性豊かな新弟子を続々とスカウト。春場所、新入幕の北青鵬も勝ち越すなど、宮城野王国を築く勢いです」(大相撲担当記者)
“逸材”たちも鼻息荒く稽古に励む
二所ノ関親方も黙ってはいない。早くから去就が注目されていた日体大1年で学生横綱、3、4年でアマ横綱になり、「落合以上の大物」といわれる中村泰輝が入門。「大の里」のしこ名も決まった。
中村は身長193センチ、体重175キロの恵まれた体を活かした突き、押し相撲が得意。「実力はすでに幕内級」ともっぱら。宮城野勢に対抗する素材としては十分だ。春場所後半には大阪入りして二所ノ関部屋に合流、稽古も始めていた。「早く関取に上がれるようにしっかり稽古していきたい」と、逸材の鼻息も荒い。
「5月14日から始まる夏場所(両国国技館)でデビューする予定で、3月末の理事会で幕下10枚目格付け出しが承認された。末は大関、横綱級の逸材を預かることになった二所ノ関親方も責任重大です」(同)
二所ノ関親方の〝反攻〟が注目される。
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