
長友佑都「ブラボー!」~心に響くトップアスリートの肉声『日本スポーツ名言録』――第47回
昨年のサッカー・ワールドカップはアルゼンチンの優勝で幕を閉じたが、日本代表も世界の強豪から劇的な勝利を挙げ、大いに盛り上がった。チームを鼓舞したベテランの長友佑都は、試合後のインタビューでも目立ちまくった!
昨年11月から12月にかけて、中東のカタールで開催されたサッカー・ワールドカップ(W杯)のグループE第1節、4大会連続で日本代表に選ばれた長友佑都は、強豪ドイツに勝利した後のインタビューで「みんなブラボー、ブラボー、ブラボー!」と絶叫し、チームメートを称えた。
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さらに、第3節のスペイン戦でも番狂わせを演じ、決勝トーナメント(16強)進出を決めると、長友は試合後に「あれ言っていいですか?」と切り出し、そして「小さい声で言うんで」と前振りを入れつつ「ブラボー!」「まじ、みんなブラボー!」と絶叫した。
W杯の本戦15試合出場は日本代表で歴代ナンバーワン。ちなみに2位は川島永嗣、長谷部誠、吉田麻也の11試合だから、今後しばらくのうちに長友を抜く可能性がある選手は吉田ぐらいしかいない。
日本代表では主に左サイドバックで起用され、普段サッカーを見慣れない人からすると、このポジションはなじみが薄いかもしれない。基本的には守備で、相手がサイドを攻め上がってくるところを防ぎ、ボールを奪って前線に送り出すことが主な役割となる。ただし、状況によっては自ら攻め上がることもあり、守備と攻撃の両方における基点となることから、人一倍の運動量を求められる。
体感の強さと鋼のメンタル
そんなハードなポジションにあって、長友は2010年の南アフリカ、14年のブラジル、18年のロシアと3大会連続で全試合フル出場。36歳のベテランとなった昨年のカタール大会でも、全試合にスタメン出場を果たしている。身長170センチ(公表)と小柄ながら、外国人相手でも当たり負けしない体幹の強さを持つ。走力はスピード、持久力ともに優れ、あらゆる局面でボールに駆け寄って数的優位をつくり、相手のカウンター攻撃の際には誰よりも早く自陣へ戻ってピンチを防ぐ。
サッカー選手として数々の栄誉を手にしてきた長友だが、小学6年時には愛媛FCジュニアユースの入団テストを受けるも不合格。高校でも全国的には無名のままで、明治大学にはスポーツ推薦枠ではなく入学している。
決して生来の突出した才能があったわけではなかったが、それでも黙々と走り込み、鍛錬を続けた結果、大輪の花を咲かせた。
さらに、特筆すべきはメンタルの強さで、長友自身も「ポジティブすぎて引かれることがある」と自著に記しているが、「相手がビッグクラブだろうが、強豪国だろうが負ける気がしない。見下ろしてプレーできる」という。また、年齢的な衰えを指摘されることについても、長友は「僕を成長させてくれるガソリン」と語っている。
長友はメンタル強者であると当時に、コミュニケーション能力も人並み外れたものがある。
インテル在籍時のチームメートだった元オランダ代表のヴェスレイ・スナイデルとは、プライベートでも仲が良く、元イタリア代表のアントニオ・カッサーノがインテルに移籍した際には、「私がインテルに来たのは長友のため」と話すなど、世界トップレベルの選手たちが長友を親しい友人として遇する。
外国の有名選手にも親しまれる
どのチームでも率先して盛り上げ役を買って出て、明るい振る舞いから合宿などでは長友との同室を希望する声が殺到していたとされ、「長友は日本人なんかじゃない。ラテンの血が混ざっているイタリア人だ」との声も聞かれるほどだ。16年の『新語・流行語大賞』でトップテンに入った「(僕の)アモーレ」は、のちに結婚する女優の平愛梨に向けたもので、同年6月に写真誌で交際を報じられた際には、堂々と記者対応して「自分自身にとって大切な人だし、僕のアモーレですね」と語っている。「アモーレ」とはイタリア語で妻や婚約者のことを呼ぶ言葉。また先の「ブラボー」も称賛や喝采を表すイタリア語だ。
長友と平の縁を取り持ったとされるお笑いタレントの三瓶は、長友が18年にトルコのガラタサライSKに移籍すると、長友夫妻からの依頼を受けて専属シェフとしてイスタンブールで過ごした。もともと三瓶が調理師免許を持っていたという流れだが、実はこのとき、長友は別に専属の料理人を抱えていた。よって三瓶はその見習いということになるも、わざわざそうして三瓶を呼び寄せたのは、長友なりの思いやりによるものではなかったか。
デビューから早々に「三瓶です」のギャグで売れっ子になった三瓶だが、徐々に人気を落として18年ごろには地元の福島に戻り、くすぶっていた。こうした状況を見かねて、心機一転のきっかけとするために、また、慣れない外国で暮らすことになった妻の心労も気遣って、友人である三瓶をトルコへ誘ったというのが実際のところだったのかもしれない。
アスリートというと、どうしても自分のことを最優先にしがちな印象もあるが、こうした周囲への気遣いができるところを見ると、将来的には指導者としての期待もかかる。
選手の技術レベルや作戦の緻密さでは、世界と戦えるレベルにまで迫ってきた日本代表。これをさらにレベルアップするには、長友のようなポジティブさや心配りが、必要になってくるように思えてならない。
《文・脇本深八》
長友佑都 PROFILE●1986年9月12日、愛媛県出身。明大在学中の2008年にFC東京入団。10年にイタリア・セリエAのチェゼーナ入りし、翌年から同リーグの強豪インテルでプレー。その後もトルコ、フランスなど海外で活躍し、21年にFC東京復帰。
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