(画像)Sergey Tinyakov/Shutterstock
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統一地方選など選挙一色の4月!「コスプレ」「大河俳優の兄」個性派候補をチェック

4月9日投開票の統一地方選前半戦に続き、4月23日投開票の同後半戦、そして、5つの国政補欠選挙(23日投開票)で日本中、選挙一色となった。立候補者も保革含めさまざま。中でも個性派候補がぶつかる選挙戦が大注目だ。


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個性派選挙戦の一つに自民党新人・英利アルフィヤ氏が出馬する衆院千葉5区(市川市、浦安市)補選がある。〝政治とカネ〟問題で自民党の薗浦健太郎氏の辞職に伴う補選だが、英利氏は帰化女性というだけに地元選挙民もビックリ。


「英利氏は英利が名字で、アルフィヤが名前です。両親はウイグル自治区出身。1999年に日本国籍を取得しています。政治の名門校・米国のジョージタウン大学に進学し、卒業後は日本銀行、国連事務局本部で働くなど語学も堪能。英語など8カ国語を操れるバリバリの国際派です」(全国紙政治部記者)


そんなグローバルに活躍していた女性がなぜ、千葉という地方都市で自民党候補となったのか。


「自民党候補に引っ張ってきたのは河野太郎デジタル担当相だ。河野氏は英利氏が自分と同じジョージタウン大学の後輩であること、また英利氏が学生時代に生徒会などで活動し政治家志向が強いことを知り、昨年の参院選比例区に出馬させた。しかし、結果は落選。今回は補選で再チャレンジです。河野氏のバックには自民党の麻生太郎副総裁もついています」(自民党議員ベテラン秘書)


こうした麻生・河野ラインの動きに自民党千葉県連やバリバリの保守勢力からは反発の声も上がっている。


「県連は千葉を熟知した候補者を党本部に要請してきた。しかし、千葉県のことをほとんど知らない英利氏を擁立し、半ば呆れている」(千葉県議会議員)

アニメの聖地でコスプレイベント

千葉5区補選には自民党の〝政治とカネ〟批判を強める野党候補5人が出馬表明しており、混戦模様だ。

東京都に目を向けると、区長選が話題になっている。その一つは都内屈指の大繁華街・池袋を抱える豊島区長選(23日投開票)だ。変わり種候補としては、前豊島区副区長の高際みゆき氏が注目の的。


「副区長時代、イベントでコスプレに挑戦し、若者らから絶賛されていました」(豊島区民)


昨年、アニメグッズの聖地として知られる池袋で開催された国内最大級のコスプレイベントで高際氏は漫画『キングダム』の羌瘣のコスプレ姿で登壇し、ヤンヤヤンヤの大喝采を浴びた。


高際氏は東京女子大卒業後、88年にサントリー入社。ビールの宣伝企画などを主に担当し、94年退社。翌95年、都庁に入庁し福祉や総務に携わっている。


「彼女の環境が大きく変わったのは、小池百合子都知事の秘書事務担当部長となってから。そこで小池都知事から厚い信頼を得て、小池都知事のお膝元である豊島区の副区長に就任した。今回の年増、いや豊島区の区長選も小池都知事の後押しで出馬した背景がある」(都庁関係者)


豊島区長選は他候補も強者がゾロゾロ。例えば、朝日新聞の元記者・神沢和敬氏や区議会副議長で現在区議5期目の永野裕子氏らも名乗りを上げている。

大河ドラマ俳優の兄も参戦

関西でも個性派選挙戦が展開されている。大阪府知事選(9日投開票)で2期目を目指す吉村洋文府知事VS辛口テレビコメンテーターで知られる法学者・谷口真由美氏らの激突だ。

「知名度からして府知事選は現職の吉村氏が優勢です。焦点は大阪カジノ問題。谷口氏らの吉村批判でどれぐらい票が得られるか。大阪のおばちゃんたちを〝なめたらあかん〟といったところ」(在阪テレビ局関係者)


北海道函館市長選(23日投開票)では、昨年のNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で源頼朝役を演じた人気俳優の大泉洋の実兄・大泉潤氏が現職で4期目を目指す工藤寿樹市長に挑む。


「工藤市長は自公が推薦、大泉氏は立民が支持を表明した。共に函館市役所職員&早稲田大学の先輩後輩OB対決。また、工藤市長は固い組織票、大泉氏は弟の神通力がある。人口減少の著しい函館市は、時の政権に頼るか、再生を人気役者パワーに託すのかが争点になる」(選挙アナリスト)


個性派選挙戦も岸田政権に影響を及ぼしそうだ。