エンタメ

JRA重賞『大阪杯』(GⅠ)映画評論家・秋本鉄次の“ざっくり”予想!

秋本鉄次
秋本鉄次(C)週刊実話Web

春のGⅠ街道の初っ端、高松宮記念は、運悪く大外⑱枠を引いたご贔屓・松山騎乗のウインマーベルよりも、「前哨戦・シルクロードSで勝利した浜中ナムラクレアのほうを上位に取るべきか」とし、〝外枠不利でも初志貫徹〟したまでは良かったのだが、相手がなあ…。ヒモがヌケまくりでは惨敗を喫した。2着確保のナムラに先着したのは、アッと驚く12番人気の団野ファストフォース、3着もこれまた13番人気の丹内トゥラヴェスーラだもの。2桁人気の馬が2頭も馬券圏内では、大多数の人は、天を仰いだはず。

【関連】JRA重賞『高松宮記念』(GⅠ)映画評論家・秋本鉄次の“ざっくり”予想! ほか

それにしても〝外枠不利〟のはずが、馬連は⑬⑮の外枠同士とは何とも皮肉な結果だ。昔からの競馬格言=〝データ信ずべし、データ信ずべからず〟かあ。競馬ファンのレース前の困惑ぶりは、人気にも表れていた。私が完全に無視した池添メイケイエールは何と1番人気に押し上げられ、穴馬・人気薄と狙っていた岩田康ロータスランド(〝映画連想馬券〟でも取り上げたほど)が、道悪巧者ぶりを買われたのか驚きの4番人気! で妙味ナシだもの。つくづく難解なレースだった、と振り返るしかない。まっ、何はともあれ団野騎手、初GⅠ制覇おめでとう! と言いたい。昨年は丸田騎手が初GⅠ制覇で話題になったものだ。こりゃ、来年も初GⅠが懸かる騎手を狙うかな?(苦笑)。そうは3匹目のドジョウはいないもんか。

初戦をつまずいた春のGⅠ街道だが、連敗は許されない。スプリント戦より古馬中距離のほうが当てやすい、と言う根拠のない自信を胸にいざ大阪杯へ。先週と違って、騎手も華やかだ。ドバイ遠征から帰った川田、武豊、ルメール、坂井が揃い踏み。イクイノックスのルメール、ウシュバテソーロの川田は、見事なGⅠ勝利を引っ提げての凱旋だもの。特にイクイノックスは、もうどの馬にも負けないんじゃないか、と思うほど強かった。もはや大谷翔平級か!

“映画連想馬券”の本命はヒシイグアス

そのルメールは、大阪杯では〝牝馬2冠〟のスターズオンアースに騎乗、川田はヴェルトライゼンデ、武豊はジャックドール、坂井はポタジェ。とりあえず〝帰国組〟を称えて、4騎手が乗るこの4頭をまず。ヴェルトとジャックは初GⅠ制覇がかかるので、騎手の腕に期待したい。あとは、やっぱり外せない松山ヒシイグアスを加えてのボックスか。牝馬が強いレースだし、岩田望ジェラルディーナ、浜中マリアエレーナもヒモに加えたい。前出の〝信ずる?〟データを持ち出すと、関東馬が圧倒的に不利なレース。スターズやヒシはそれがネックだが、ヤネの魅力と、GⅠ勝利や連対実績から言っても、無視はできないだろう。

さて、いよいよ始まった日本プロ野球公式戦! 木曜日に1試合だけ行われた日ハム―楽天戦は、新球場「エスコンフィールド北海道」のお披露目も兼ねてなのだろう。競馬好きで知られる田中将が、新球場初勝利を挙げた。金曜日には他の10球団が出揃った。先週も書いたが「晩秋まで目一杯、公式戦を楽しみます」宣言を改めて。WBC熱狂の方々、引き続き、日本およびメジャーの公式戦もお忘れなく、どうぞよろしくご観戦のほどを!

例によっての〝映画連想馬券〟。ヒシイグアスから、少し強引だが、ヒシ繋がりで、ひし美ゆり子を連想した。『ウルトラセブン』のアンヌ隊員役で今も根強い人気がある女優さんだが、映画で最も印象に残るのが『新・仁義なき戦い 組長の首』(75年)で、成田三樹夫扮するヤクザの情婦役だ。脚本にロマンポルノなどの名手・田中陽造も参加しているせいか、次々と男を乗り換えてノシ上がる、何とも腹の据わった〝サゲマン〟女を見事に演じていた。成田を殺しに留守宅のマンションにやって来た菅原文太とのやりとりの迫力は相当なもの。待ち伏せが空振りに終わり、〝サゲマンとスると死ぬ…〟とのウワサにビビったのか、据え膳食わずに帰ってゆく文太兄ィ。「(いざとなると)みんな長生きしたかとかね、男は…」という九州弁が名セリフ! 他にも『不良番長 一網打尽』(72年)で彼女が演じた少し頭の足りない風俗ネーちゃん役もステキだった。

最終的な買い目は、帰国組騎手に松山の馬を加えた⑥⑨⑩⑪⑭のボックス馬連&3連複、⑥ヴェルトからと⑭ヒシから①②への馬連、⑥⑭縛りで①②への3連複。ここは、当てたい! 勝ちたい!

秋本鉄次
映画評論家。〝飲む・打つ・観る〟〝映画は女優で観る〟をモットーに、娯楽映画、中でも金髪女優の評論にかけては業界随一。著書に『パツキン一筋50年 パツキンとカラダを目当てに映画を見続けた男』(キネマ旬報社)など。

あわせて読みたい