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JRA重賞『大阪杯』(GⅠ)美人競馬研究家・山崎エリカの「負けない馬券」

山崎エリカ
山崎エリカ(C)週刊実話

今週は『大阪杯』を取り上げます。

《馬場傾向》
1回阪神初日からAコース使用16日目になるが、ロングラン開催を意識して、路盤の内側が固く作られているので、極端な外差し馬場になることは考えにくく、内からでも粘れるはず。

《ペース傾向》
2017年にGⅠに昇格して以降の過去6年の平均前5F60秒17-後半3F59秒35。ゲリラ豪雨で一気に重馬場まで悪化した21年こそ前半5F59秒8-後半5F61秒8のかなりのハイペースだったが、良馬場時は過去6回中2回が平均ペース、4回がかなりのスローペースで決着している。

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《脚質傾向》
過去6年では逃げ1勝、先行4勝、マクリ1勝。中団、差し、追込の優勝はゼロ。GⅡの12年から14年までの3年間の勝ち馬はすべて追込馬だったことを考えると、GⅠ昇格後はガラリと傾向が変わっている。GⅡ時代は外差し馬場の傾向だったことが影響している。2着は中団1回、差し2回あるが、追込は3着にすら来ていない。前に行く馬を軸馬にするのがベストだ。

コース替わりで見直したいダノンザキッド

★ダノンザキッド
昨秋のマイルCSの2着馬。同レースではスタート後にやや躓いたが、そこから促して好位の中目を追走。道中で中団まで下がって、ソダシの後ろで3角へ。3〜4角で同馬は外に出したが、本馬はその内から直線しぶとく伸びて2着に好走した。外差し馬場で大外一気のセリフォスには差されたが、同馬よりも内から先に動いての2着は褒められるもの。しかし、本馬はマイル戦では追走に苦労しており、本質的にはもっと距離があったほうがよい。前走の中山記念では11着だったが、本馬はコーナーリングが苦手で3〜4角のペースアップで位置が下がってしまったのが主な敗因。中山よりもコーナーがゆったりとした阪神芝で見直したい。

★ヒシイグアス
昨年の宝塚記念で2着の実績馬。同レースはタイトルホルダーがペースを引き上げて行く中で、まずまずのスタートから楽な手応えで2番手まで上がり、最終的には好位の中目を追走。道中でやや折り合いに苦労していたが、3〜4角で4列目の最内から最短距離を通し、4角で中目を捌いて3列目で直線へ。そこからしぶとく伸びて、タイトルホルダーに2馬身差まで詰め寄った。長期休養明けとなった前走の中山記念でも難なく優勝。休み休み使われている本馬が続戦するのは、調子がいいからだろう。

★ジャックドール
昨年の金鯱賞では好発を切ってハナを主張し、3〜4角で再加速して逃げ切り勝ち。そこまで高速馬場ではなかったが、自らハイペースに持ち込んでレコードタイムで優勝した。昨年の大阪杯では好発を決められず、外から同型馬が競ってくる中でペースを引き上げてハナを主張。ややオーバーペースとなったために、本来の能力を出し切れなかった。今年は昨年と比べると同型馬が手薄。大阪杯の脚質傾向からも要注意だ。

山崎エリカ
新潟県出身。類いまれな勝負強さで「負けない女」の異名をとる女性競馬研究家。独自に開発した「PP指数」を基にした予想をnetkeiba.comの『ウマい馬券』で掲載。おもな著書に『全106コース対応 山崎エリカの逃げ馬必勝ナビゲーション』(ガイドワークス)。公式ツイッター=@_yamazaki_erika.

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