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『クックパッド』不振の要因~ニッポンを支える「隙間ビジネス」舞台裏

「隙間ビジネス」舞台裏
「隙間ビジネス」舞台裏 (C)週刊実話Web

日本最大の料理レシピ・検索サービスを手がける『クックパッド』の2022年12月期の連結業績は、6期連続の減収、2期連続の営業赤字を記録した。赤字は過去最大だ。

「背景には、①国内の新規事業に積極投資を行っていること、②円安影響で海外事業がコスト高となったことなどがある。同社は2017年からの10年間を『投資フェーズ』と位置付け、レシピ会社から、料理会社への変革を目指しているが、この6年間に開始した6つの事業の閉鎖も発表しました」(経済記者)


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消費者の需要の変化が…

もっとも、同社が減収し続けている直接的な要因は2つある。それが課金ユーザーの減少と、広告売上高の縮小だ。

「2022年12月時点での課金ユーザー数は168万2000人で、前年比15万人減。1年で約1割が離反した計算です。広告売上高も前年比25.8%減。積極的に広告を出したい企業が減っているのです」(同)

一方で、レシピ動画サービス『クラシル』を提供する『dely』(東京・港区)は、2021年3月期は黒字化に。消費者のレシピ需要が動画へと変化したことが、『クックパッド』不振の最大の要因かもしれない。

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