これでV逸したら、粛清や監督交代などでは済まされない…。今季の原巨人は成績関係なしに「大転換」を迫られそうだ。
「坂本勇人選手のコンバート説が再浮上してきました。ドラフト4位で創価大出身の門脇誠選手の評価がものすごく高いので」(スポーツ紙記者)
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門脇は紅白戦、オープン戦で守備範囲の広さと肩の強さを発揮し、バットでも結果を出し続けている。「坂本よりも…」の声が出るのも当然だが、原辰徳監督がそんな疑問に答えたのは、2月23日のオープン戦初戦だった。
同日の門脇はショートでスタメン出場し、軽快な守備でスタンドを沸かせていた。原監督は「見事でしたね」と絶賛した後、「門脇をショート以外のポジションで使うことは?」の質問にこう返していた。
「ショートとサードの間ってこと? 内野は4人だから(笑)」
その言葉の通りに受け止めれば、開幕ショートは坂本ということになる。門脇を使わないのはもったいないが、首脳陣の頭の中には「新布陣」も描かれていたようだ。
「岡本和真が侍ジャパンでレフトを守っています。若手時代に外野を守った経験もあり、栗山監督も褒めていました」(現地メディア)
チーム帰還後も「レフト岡本」なら、サードが空く。また、原監督は今季、3番に中田翔を置く「新打順」をイメージしているという。
「一時期、坂本のコンバート先として一塁が挙げられました。しかし、新打順の核が中田なのですから、一塁は中田でいくと見るべきです」(球界関係者)
数値に出てしまった衰え
だが、新三塁手はスンナリとは決まりそうもない。
そもそも、コンバートとは時間が掛かるものであり、実行するのであれば、前年の秋季キャンプからその準備をするのが通例だ。昨年の秋季練習で、原監督と坂本は話し合いをしている。
「ショートで!」とする坂本の気持ちを汲んだわけだが、三塁手には39歳のベテラン・松田宣浩も控えている。こちらも軽快な動きを見せており、年齢的な不安は感じられない。
また、坂本について、こんな情報も聞かれた。
「フリー打撃のとき、打球を見上げて首を傾げることが多くなりました。本人はスタンドに入ったと思ったら、フェンス前で失速してしまい…。昨秋から瞬発力を高める練習に時間を割いてきましたが」(同)
衰えは数値にも表れている。各チームともバットスイングの速度を計測する機器が定着したが、坂本のスイングスピードは110キロ台しか出なかったというのだ。
これには本人も「えぇ!?」と声を上げ、数値画像を見直したほど。自身のプレースタイルを改める時期が来たのかもしれない。
「原監督は『待つ』つもりなのでは? 本人が勝負すると言い、オフも厳しいトレーニングを続けていました。早朝7時スタートのアーリーワークにも参加していますし、原監督は本人が昔の体のキレを取り戻そうとしている限り、トコトン付き合うつもり」(同)
しかし、決断しなければならないときは必ず来る。もし開幕に間に合わなければ、「ショート門脇」も十分に考えられる。
「坂本を開幕オーダーから外す残酷な打順となるか、緊急コンバートかの二択となりそう」(同)
5年契約の最終年…
三塁・坂本、遊撃・門脇、左翼・岡本、右翼・丸佳浩。新加入のL・ブリンソンと現役ドラフトで東北楽天から移籍してきたオコエ瑠偉が中堅の座を争う…。巨人の守備光景は、今季、大きく変わりそうだ。
「奇しくも、坂本は5年契約の最終年を迎えました。丸も同じく5年契約の最終年。慰留は当然ですが、どういう内容になるのか…」(ベテラン記者)
坂本の推定年俸は6億円、丸は4億5000万円だ。長期での再契約も考えられるが、巨人は今季40歳の松田を獲得し、同じく39歳になる長野久義を帰還させた。昇給、悪くても現状維持での長期契約を保障しなければ内紛にもなりかねない。
「菅野智之にも配慮しなければなりません。昨年オフ、ダウン提示を受けたとはいえ、推定年俸は5億円。こちらも復調となれば、大幅昇給は必至です。年俸のチームトップを坂本から菅野に入れ替えるのも良くないでしょう」(同)
早過ぎる感はあるが、巨人のオフは勝敗に関係なく、大盤振る舞いとなりそうだ。
とはいえ、優勝を逃しての昇給となれば、メディアやファンが許さない。坂本はせめて打撃面だけでも復調し、そして優勝しなければ、チームも崩壊してしまうだろう。
「中田の3番案が出てきたのは、彼自身が変わってきたからです。『ホームランを狙う必要はない。巨人には他にホームランを打ってくれる人がいるから』と言ったり、アーリーワークでも『秋広(優人)と同じ組にしてくれ、オレが一人前にしてみせる』と言うんです。中田が新リーダーになるのでは」(前出・球界関係者)
坂本は瞬発力を取り戻すより、変化を受け入れるメンタルが必要? 年齢に応じた守備位置へ…大コンバートの可能性は高い。
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