エンタメ

JRA重賞『阪急杯』(GⅢ)映画評論家・秋本鉄次の“ざっくり”予想!

秋本鉄次
秋本鉄次(C)週刊実話Web

先週記した「1ハロン延長も、乗り替わりでもレモンポップかな」の通りとなって、楽勝の坂井レモンポップであった。強し! ダートのマイルまでなら、特に東京では無敵かな、と思うほど。2着は川田レッドルゼル、3着は出遅れながら、直線でよく追い上げた浜中メイショウハリオで、馬連970円、3連複2630円と高配当とは言えないが、本線で買っていたのでナンボか浮いて、今年のトータル・プラスに持ち込んだのは大きい。戸崎ドライスタウトは馬群から抜け出せず、残念ながらの4着だったが、次に繋がるはず。

【関連】JRA重賞『フェブラリーステークス』(GⅠ)映画評論家・秋本鉄次の“ざっくり”予想! ほか

何より自画自賛したいのは、文中で「前走・根岸S組は3着以下ではデータ的に厳しいので全消し(中略)初の外国馬参戦でモレイラが乗るし話題先行に映るシャールズスパイト、地方競馬で成績抜群とはいえ中央の水は厳しい(?)御神本スピーディキックも敢えて切ろう」と断言し、結果がその通りとなったこと。来年の当レースでも、この〝信念〟を貫きたい、と心を新たにした次第だ。

加えて、今年の当コラムの戦績が〇●〇●のオセロ状態から脱し、きさらぎ賞以降○○○の3連勝となったことも少し胸を張りたい。配当額は莫大ではないが、7戦5勝2敗なら多少威張るのを許してほしい。調子こいて、〝エンジン全開宣言〟をしたいほどだ。〝エンジン全開〟といえば、ルメール大将も同じこと。「週刊ルメール」的に報じれば、先週も6勝を積み上げ、あれよあれよと言う間に川田を抜いてリーディング首位に立ったのだから、さすが!

そのルメール大将、今週は川田、坂井、ムルザバエフらとともに海外遠征で不在。ちなみに先週の日曜重賞はフェブラリーSが前記のように坂井→川田で決まり、小倉大賞典はムルザバエフが勝利した。何のことはない、渡航組がしっかり〝行きがけの駄賃〟を稼いだということ。今後ともこういう傾向に注視したい。

“映画連想馬券”の本命はホープフルサイン

さあ、今週も元気良く行こう(当ててると言葉も軽やかだねえ。ゲンキンな奴っちゃ)。4連勝目指して挑むのはGⅡ中山記念ではなくGⅢ阪急杯だ。一見大混戦にも映るが、その割には1、2人気ともに連を外したのはこの10年で2度だけで割と堅そう。代わりに3番人気は、連はおろか3着にも入らぬドツボぶり。さて〝魔の3番人気〟はどの馬? 1番人気は岩田望グレナディアガーズだろう。C・デムーロからの乗り替わりが若干の不安要素ぐらいのもの。古馬GⅡ千四実績もあるし、ここは大崩れナシと読む。さて2、3番人気は何か? 千四はベスト距離の浜中ダディーズビビッドか、3連勝で勢いに乗る4歳馬の横山和アグリか、前々走・スワンS3着もあり、末脚がキマれば怖い横山典ルプリュフォールか。前々日予想だけに、見極めが大事だ。一応、ルプリュフォールを3番人気と見立て、外不利も加え、軽視しよう。

あとは淀短距離S1着からの挑戦で距離延長を克服できるか幸ホープフルサイン、千四実績から言えば近走2、1着と力をつけた池添サトノラムセス、今週で引退する調教師の管理馬の中では、南井師メイショウケイメイ(鞍上は角田河)よりも池添兼師ショウナンアレスが気になる。関東のエース格・戸崎が乗るのも心強い。

さて〝映画連想馬券〟だが、その前に、先日82歳で亡くなった往年のグラマー女優ラクエル・ウェルチについてひとこと。『恐竜100万年』(66年)、『空から赤いバラ』(67年)などで〝20世紀最大のグラマー〟のキャッチフレーズとともに知られ、私も10代の頃、「すげえ体してんな!」と夢中になったものだ。彼女への追悼に、連想出来そうな馬を探したが該当する馬がなく(今後の重賞で探したい)、ヒモの一頭であるホープフルサインから『Aサインデイズ』(89年)を連想した。監督の崔洋一もまた昨年11月に73歳で死去したばかりで、こちらを追悼として選んだ次第。60年代後半、まだ本土復帰前の沖縄を舞台に〝Aサイン〟(米軍の風俗営業許可)を得たバーで知り合った男女(中川安奈、石橋凌)のアップダウンの激しい人生を描いた傑作だった。崔監督のエネルギッシュな演出が冴え、中川安奈は他にも歴史大作『敦煌』(88年)でヒロインを演じたり、スケールの大きい女優として私好みだった。

買い目は⑦から③④⑤⑧⑪への馬連&3連複。万が一の3着以下も考え、⑪から③④⑤⑧へ馬連&3連複を少々。目指せ、4連勝!

秋本鉄次
映画評論家。〝飲む・打つ・観る〟〝映画は女優で観る〟をモットーに、娯楽映画、中でも金髪女優の評論にかけては業界随一。著書に『パツキン一筋50年 パツキンとカラダを目当てに映画を見続けた男』(キネマ旬報社)など。

あわせて読みたい