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JRA重賞『阪神ジュベナイルフィリーズ』(GⅠ)映画評論家・秋本鉄次の“ざっくり”予想!

(C)JRA
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JCに続いてチャンピオンズCも連勝だ。〝魔の1番人気〟に終止符を打つはずの〝不動の本命馬〟松山テーオーケインズがまさかの4着に敗退! 私も、当然無視は出来ない、としつつも「気になるのは、昨年の帝王賞以降、1回置きに好走と凡走を繰り返していること。(中略)今度は負ける番? サッカーでも〝ジャイアント・キリング(大物食い)〟が続出しているし…」と記し、「〝5頭ボックス作戦〟をまず、取り入れよう」と結論付けた。

結果、この一見弱気(慎重)が功奏し、1着石川ジュンライトボルト、2着福永クラウンブライトという3、4番人気の決着でも馬連は4850円もつけた。それにしても今年はGⅠ初勝利の騎手が目白押し。デビュー9年目で初戴冠となった石川騎手を心から祝福したい。欲を言えば、テーオーケインズが3着で3連複も、となれば万々歳だったが、3着の横山典ハピは「穴人気になりそうだが、敢えて消し」と無視して大魚を逸した。

ところで、1回置きに白星・黒星の〝オセロ馬〟と化したテーオーケインズだが、次走は(多分ファブラリーSあたりか)絶対に買いだろう。今から忘れずに。そういえばサッカーも、日本は結局〇●○●のオセロ状態で幕を閉じたんだなあ。勝負事も人生も勝ったり負けたりですよ。

さて、個人的にはGⅠ連勝で気分はすっかり確変モード。2連勝くらいで調子こくんじゃない、と言われればおっしゃる通り。秋の初めに秋華賞、菊花賞と連勝したはイイが、その後連敗街道だったからなあ。気持ちを引き締めて阪神JFに参ろう。GⅠとはいえ2歳牝馬の争いだけに、小中学生女子の徒競走みたいなもんで、アテにはならない、というのが前提だ。そこで今回、頭一つ抜けた人気になりそうなラヴェルの取捨である。鞍上坂井は今年GⅠ初制覇でノッてる若手で、私も好きな騎手の一人(勝った秋華賞も取らせて貰った)。とはいえ、今年は〝魔の1番人気〟のジンクスが色濃く存在するからなあ。

“映画連想馬券”の本命はリバティアイランド

昨年、この馬の半姉でC・デムーロ騎乗の1番人気ナミュールが4着に敗れたのも気になる。半姉の仇討ちとなれば快哉を叫ぶが、返り討ちの可能性も若干以上はある。ちなみに、勝ったのは兄のM・デムーロが乗る3番人気のサークルオブライフだった。この馬から買っていた私は8番人気の団野ラブリーユアアイズとの馬連万馬券をゲットし、師走資金にしたものだ。あれから1年。光陰矢のごとし、ですなあ。

今回は武豊、ルメール、ムーア、レーンなど、このところのGⅠ常連組が香港遠征しているので、騎手的に少しサミしい気もしないではないが、作戦的にはもうお解りでしょう。3匹目のドジョウを狙って、坂井ラヴェルを入れつつも〝ボックス作戦〟。まずは、こちらも2戦無敗の横山武ウンブライル。アルテミスSではラヴェルの2着に敗れたが、今度は逆転を狙う川田リバティアイランド(川田がコロナ陽性で当日騎乗出来るか、が心配だが)。テーオーケインズでヘグったご贔屓松山が今回は無欲で乗れるムーンプローブ。近年怖いサフラン賞経由の横山和サンティーテソーロ。この5頭のボックスをまず。あとは、ファンタジーS組から石橋リバーラ。トレンドである〝GⅠ初戴冠〟がかかる斎藤騎手のドゥーラ、武藤騎手のモリアーナを、アルテミスS組の2頭から。

さて〝映画連想馬券〟だが、リバティアイランドから『アイランド』(05年)を。私のご贔屓パツキン女優スカーレット・ヨハンソン主演のSF映画で、地上最後の楽園〝アイランド〟ヘの移住に選ばれた男女が、聞くと見るとでは大違いの現実に驚愕しながらも、絶望からの脱出を図るというアクション・スリラー仕立てでもある。この17年前の作品の劇中での設定は2019年。もう3年も前じゃないか! と思いながら、現在見るのも一興か。

買い目は、坂井ラヴェルが大外、横山武ウンブライルがその隣なのが気になるが、初志貫徹で①⑨⑮⑰⑱ボックス馬連&3連複。①⑮だったらデカいぞ! と取らぬ狸の皮算用。加えて⑨から⑤⑫⑯へ、⑱からも⑤⑫⑯へ馬連、⑨⑱縛りで⑤⑫⑯へ3連複を少し。時事馬券は9日が皇后・雅子さまの59歳誕生日なので⑤⑨か。一応買っているなあ。よしよし(笑い)。

秋本鉄次
映画評論家。〝飲む・打つ・観る〟〝映画は女優で観る〟をモットーに、娯楽映画、中でも金髪女優の評論にかけては業界随一。著書に『パツキン一筋50年 パツキンとカラダを目当てに映画を見続けた男』(キネマ旬報社)など。

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