今季、ア・リーグ新記録の62本塁打を放ち、MVPに輝いたアーロン・ジャッジ争奪戦の先にあるもの…それはエンゼルス・大谷翔平の去就問題だ。
ヤンキースがジャッジに「8年総額3億ドル」(418億円強)規模の新契約を提示した。サンフランシスコ・ジャイアンツとの一騎打ちの様相が強まってきたが、米メディアはこんな見方もしていた。「ジャッジ獲得に熱心な球団は、大谷争奪戦には参加しない」――。
「ヤンキース、ジャイアンツともに大都市を本拠としており、資金も潤沢。でも、ジャッジと大谷の両方と契約できる球団はありません」(米国在住ライター)
大谷は来季でエンゼルスとの契約が終了する。エンゼルス以外のMLB29球団は、「大谷はいったんFAになる」と見ているそうだ。
「ジャッジはシーズン開幕前、ヤンキースから『6年』の提示を受けましたが、それを蹴っています。本塁打記録を塗り替えた大砲の流出は大打撃です。FAになることで提示条件の釣り上げに成功しました。大谷の代理人も、その作戦に出ると見られています」(同)
日本では賞賛されるが…
大都市球団でありながらジャッジ獲得にさほど熱心ではなかったのが、ドジャースとメッツ。「来季の大谷争奪戦に備えた」とも目されている。また同時に、大谷の去就問題について、新たな見解も出始めた。〝日本人気質〟だ。
「大谷が自身のインスタグラムで来年のWBCに出場する意向を明かしましたが、その内容が気になるんですよ。日本ハム時代にお世話になった栗山英樹代表監督への思いも綴られていて」(現地関係者)
お世話になった指揮官への恩返し。日本では称賛される行為だが、米球界ではそうは解釈されない。
「恩義や友情を理由に飛躍のチャンスを失うのは悪い選択です。好条件で迎えてくれる球団がほかにあるのなら、チャレンジすべき。そんなアメリカ的な考えは大谷にはなく、彼は恩師や仲間を大切にする人なんだと分かりました」(同)
エンゼルスが情に訴えてきたら、大谷は残留するかもしれない。二刀流での米球界挑戦に最も理解を示してきた球団でもあるからだ。
「でも、エンゼルスは米国中のファンを納得させるだけの高額年俸を出せるのか、疑問です」(同)
ひょっとしたら、去就問題のキーマンは栗山監督なのかもしれない。
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