9月30日に米電気自動車(EV)大手テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は、カリフォルニア州で開いた同社のAI(人工知能)に関するイベントで人型ロボット『オプティマス』の試作機を公開した。
価格は2万ドル(約290万円)以下となる見通しだ。一部の現地メディアによると数年以内に生産がスタートするという。
まだ試作段階だが、デモンストレーション動画では、テスラの人型ロボットが工場で段ボールの運搬や植物への水やり、金属棒を持ち上げる軽作業を行う姿が映し出された。テスラの運転支援システムのAI技術や半導体が搭載され、カメラで認知した情報から周囲の状況を瞬時に認識。人間と同じように手足の関節もあって軽作業を楽々とこなすので、工場向けに大量生産する予定だ。
「世界的にAI技術の発展や活用が進み、2045年にはAIが人類の知性を追い抜き、社会に大変革をもたらす〝シンギュラリティ〟が起きると予測されています。以後は単純作業や事務職などの仕事が失われるでしょう」(経済評論家)
初期投資は必要だが費用対効果は大きい
テスラが電気自動車よりも安い290万円以下の人型ロボットを発売すれば、多くの企業が飛びつくのは間違いない。
「ロボットの減価償却は12年で1年当たり24万円、1日で換算すると657円のコストしかかかりません。アルバイトの時給より安く、ロボットの費用対効果は高い」(業界関係者)
これから工場や農業をはじめ、多くの企業で人型ロボットが働く日が近づいている。自動運転が普及すれば、教習所や自動車保険も不要になり、失業率も急増するだろう。これからの時代は、クリエイターや人間しかできないホスピタリティーに特化したサービスやビジネスの領域しか生き残る道が無くなりそうだ。
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