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『劇場版 山崎一門 日本統一』公開記念リレーインタビュー〜「山崎一門」が明かす撮影秘話〜

(左より)小手山雅、中澤達也、館昌美、北代高士、本田広登、川﨑健太
(左より)小手山雅、中澤達也、館昌美、北代高士、本田広登、川﨑健太 (C)週刊実話Web

『劇場版 山崎一門 日本統一』
監督/辻裕之
出演/北代高士、舘昌美、勝矢、中澤達也、本田広登、川﨑健太、小手山雅、岸田タツヤ、小沢仁志/山口祥行、本宮泰風ほか
配給/ライツキューブ 配給協力/ティ・ジョイ
9月23日から全国順次公開中

仁侠ドラマ作品として、これまで53本。その他、スピンオフが続々とリリースされている『日本統一』シリーズが待望の映画化! 『劇場版 山崎一門 日本統一』が9月23日から全国順次公開中だ。

そこで、映画公開を記念して4週にわたってインタビューを掲載。その最終回を飾るべく、劇場版で主演を務めた山崎一門から6人の精鋭たちにご登場いただいた。

――主演の皆さんが揃うと、やはり圧倒されます(笑)。まずは、劇場版の公開にあたり、ご自身の見せ場などを教えてください。

北代「俺自身の見せ場というより、やはり一門それぞれの個性が大爆発しているところを見てほしいです。他の映画と決定的に違うのは、本編シリーズを一緒にやっているメンバーだからこそ生まれる仲間との信頼、チームワーク、絆を出せているので、皆さんにもそこを見て感じてほしいです」

舘「中島勇気の役柄としては、シリーズで主役のお2人(本宮泰風、山口祥行)以外で一番年上なので、リーダーだと思っているんですけど、誰も思っていない(笑)。それでも一門をまとめてるという面白さを出しているつもり。ただ、その影響か当初はそんなキャラではなかったはずなのに、台本でいきなり『ソープ予約しよっ』っていうセリフが出てきて、気づけば〝風俗キャラ〟になってました。監督には『娘に見せられません』って言ってます(笑)」

小手山「大成虎雄のキャラとしての見せどころは、飾らないけど泥くさく前を向くという人間性。これを念頭に置いてやってきた」

川﨑「自分の中では、アクションシーンを最も頑張った。実は、クランクアップが自分のアクションシーンだったんですけど、みなさんが残ってアドバイスをくれたので、思い入れのあるシーンになりましたね」

本田「予告の映像にも出ていますが、兄貴たちが逮捕されて、他の事件もあったりする展開の中、山崎一門がそれぞれどう解決していくのかが見どころです」

クランクインするまでドッキリだと思った

――今回、秋元康氏がプロデュースした主題歌『男の貧乏くじ』のメインボーカルを、本田広登さんと北代高士さんが担当されていますが、出来栄えは?

本田「俺の歌を聞いてほしいっス! もう、最高の歌ですよ。それでも、選ばれた時は相当驚きましたけど」

北代「そうそう、秋元先生の曲なので、恐縮はしましたよね。最初、〝これはドッキリじゃないか!?〟と思いましたから(笑)」

――本宮泰風さんによると、カラオケボックスでオーディションをしたそうですね。

北代「カラオケに行く直前に、『これから主題歌のオーディションだよ』って聞かされました。俺は海が好きなので、桐谷健太さんの『海の声』を歌いました」

本田「ひと通り、一門メンバーが歌った後、最後に(北代高士と)2人で歌えと言われて、米米CLUBの『君がいるだけで』を選んで、メインに決まりました」

――つまり、米米CLUBの熱唱によって、メインの座を掴んだわけですね?

川﨑「最後に歌っていたので、これはもう2人で決まりって感じでしたね」

小手山「俺は歌を歌いたくて田舎から出てきて、自信があっただけに、とても残念でした(笑)」

――さて、舘昌美さんといえば山崎一門のリーダー的存在。今回の劇場版の話を聞いた時は、どんな気持ちだったのでしょうか。

舘「去年の初めに集まる会があって、お説教かと思ってドキドキしてたんですよ。そしたら、1年間の撮影スケジュールを渡されて見たら、12月に劇場版の撮影が入っていたんです。映画になったらすごいとは思ってはいたんですけど、クランクインして台本もらうまでは〝ドッキリちゃうか〟と思ってました(笑)」

『劇場版 山崎一門 日本統一』Ⓒライツキューブ

芸能界の最強は泰風さんです

――山村義明役を演じる川﨑健太さんは物語の中ではアニメ好きという設定ですが、実際〝アニヲタ〟キャラは、いかがですか?

川﨑「最初は抵抗したかったです。そんなに自分、アニメも好きじゃなかったんですけど、勉強して見ているうちにハマって、今ではすっかりアニメヲタクになっちゃいました(笑)」

北代「彼はそっち(ヲタ活)を頑張りすぎて、『最近、ヤクザに見えねー』って言われてます(笑)」

――劇場版では山崎一門の8人が主役ですが、これまでリリースされてきたシリーズのスピンオフ作品では、組員の一人一人に焦点を当てた作品となっています。辻裕之監督のインタビューによると、スピンオフが決まった時、皆さん総出で、稽古場を借りて猛稽古を始めたそうですね。

小手山「劇場版はもちろんですが、山崎一門のスピンオフが出ると決まった時、みんな『どうしたらいいの!?』と思った。上の方から『(スピンオフ)では、シリーズ本編のキャラを崩さずに演じきれ』と言われたけど、このままではみんなキャラがブレブレになってしまう。そこで、舘さんが中心になって『集まろう、やっとかなあかん』と。稽古の積み重ねの結果、作品として恥ずかしくないものになったとは思います」

――ところで、格闘家でもある中澤達也さん。本宮泰風さんと格闘技の練習をされているそうですが、強いですか?

中澤「メチャクチャ強いです(即答)! 自分は直接やり合ってるので分かりますが、芸能界最強はあの方です。自分、格闘には自信があったんですけどコテンパンです。泰風さんは、体幹が強すぎてビクともしません」

緊張が走った缶チューハイ事件

――今回の劇場版にも、小沢仁志さん、山口祥行さん、本宮泰風さんの3人が出演されています。これまでの『日本統一』作品において、最も注目してほしいところや、撮影中のエピソードなどあれば教えてください。

舘「本編1作目から、本宮さんと山口さんのコンビに通じ合っているものが画面に出ていました。前半20作ぐらいは、お2人の人気と、〝ザ・BL〟みたいな感じ(笑)。男の自分でも2人を見たいとか、関係はどうなるんだと、第三者的に思ってしまいました。これからも、本編シリーズでお2人のBLを見続けたいと思います(笑)。仁侠の世界で兄貴にホレたり、オヤジにホレたりとかあるけど、それが全部出ています」

北代「父親役の小沢仁志さんとのシーンを楽しみにしていたんですけど…現場に行ったら缶チューハイを飲んでて、ベロベロだったんです(苦笑)。撮影が始まってもセリフを何も言ってくれないんです。最終的には小沢さんのセリフを受けてのセリフなんですけど、『お前が言え』って言われて。だんだん現場がピリピリし始めて誰1人笑わない。20テイクぐらいやったけど、結局、セリフを言ってくれませんでした。悔しかったですね。今後、頑張って小沢さんとバチバチと芝居をやり合えるところまで行くのが目標です!」

――本誌の読者にPRをお願いします。

川﨑「このインタビューを見て、今まで『日本統一』を見たことがない方にも映画を見ていただければと思います。劇場で映画を楽しんでください!」

舘「仁侠ものを毛嫌いしている方でも、いきなりこの劇場版を見ても面白いと思う。スピンオフも5作まで出ていて、各々が主役をやらせてもらっている。そちらを見てからでもいいので、ぜひ、映画を見に来てください」

北代「読者の中で『日本統一』を見てくれている方はより楽しめると思うし、見てない方でも〝入り口〟になると思う。小沢さんのエピソードを話しましたが、そういうハプニングがあっても監督や泰風さんがいい方に転がそうとアイデアを出してくれている。とにかく劇場版を多くの人に楽しんでもらいたい。あの大画面で見られる機会は特別なこと。しっかり目に焼き付けてほしいです」

本田「笑いあり、涙あり、怒りあり。一人一人の個性が生み出しているキャラを、デカいスクリーンで見ていただければと思います」」

(撮影/笠井浩司)

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