来春3月、第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)が開催される。新たな代表メンバーに注目が集まるが、同時に〝元師弟〟の再会の舞台にもなるかもしれない。
侍ジャパンの栗山英樹監督が9月13日に〝村神様〟こと村上宗隆を視察した。目の前で、NPB日本人選手タイとなる「シーズン55本塁打」を放ち、ご満悦だったという。
「試合前、栗山監督から話し掛けていきました。『4番は村上?』と記者団が質問すると、『好きに書いてくれ』と。ここまで言うということは…」(同)
指揮官を上機嫌にさせたのは、村上の活躍だけではなかった。この日は、対巨人戦。ここで日本ハム時代の教え子・中田翔も試合を決定づける豪快な3ランアーチを放ったのだ。
「完全復活と言っていいでしょう。巨人の4番に定着し、打率成績も上がってきました」(ベテラン記者)
栗山監督は「侍ジャパンの4番・村上」を中心とした打線について、こうも語っていた。
「長打を打てる打者がほかに何人か必要。岡本(和真)選手、翔であったり…」
シーズン成績が一番重要
中田に代表復帰の可能性が出てきたのだ。
代表指揮官に就任して間もないころ、栗山監督は「勢いのある選手を選ぶ」と語っていた。歴代監督は選手選考で各球団に配慮した側面も否めなかった。致し方ない部分だが、栗山監督が各球団のメンツに配慮しないという意味ではない。
「栗山監督の『勢いのある選手』発言は、若手優先の発想にとらわれず、シーズンの成績を一番に考えて、選手を選考しようとしています」(球界関係者)
中田は東京五輪メンバーではない。2017年WBC大会では4番を筒香嘉智に譲ったが、1次ラウンドで3本塁打、8打点と活躍。勝負強さに加え、外国人投手特有の手元で揺れるムービングボールも苦としない貴重な存在だった。代表復帰となれば6年ぶりだ。
「村上は22歳。招集が予想される阪神の佐藤輝明、DeNAの牧秀悟、千葉ロッテの佐々木朗希など、初招集となる若い選手も多い。リーダーシップの取れるベテランは絶対に必要で、村上の後ろを任せる5番バッターが最も重要ともいわれています」(前出・同)
中田自身も栗山監督に恩返ししたいはず。大谷翔平もいるが、〝村上・中田コンビ〟が打線のポイントになりそうだ。
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