JRA重賞『キーンランドカップ』（GⅢ）映画評論家・秋本鉄次の“ざっくり”予想！

思い返せば、夏競馬になって初戦のラジオNIKKEI賞の馬連＆3連複の好配当をダブル的中以来、勝利の女神がほほ笑まず、気が付けば7連敗。野球で言えば、1回に得点したのみであとはゼロ行進のいわゆる〝スミイチ〟みたいなもの…。

特に先週の札幌記念は邪念を払い、弱気を排除し、ポジティブ思考で予想した。ソダシよりも思い入れのあるジャックドールについて「ここは〝令和のサイレンススズカ〟の異名を取るジャックがハナを主張する…」と記した。結果、ハナはパンサラッサに譲ったが、好位置から抜け出し差し切るという、着差以上に強く新境地となる勝ち方で、ブラボー！　であったが、2着がそのパンサラッサ、3着もヌケの松岡ウインマリリンでは、馬券的には〝紙くず予想〟であった。

1番人気のソダシは5着となり、札幌記念の1番人気敗退の記録を延ばす結果となった。ソダシの取捨も今後再検討しなくては…次は秋のマイルCSらしいが、果たして重い印を打つべきなのか悩ましい。秋から再開するそのGⅠ戦線でも、札幌記念がGⅠ並みのレースというなら、1番人気の受難はさらに続く、という暗示なのか気になるところだ。

もう1つ気になる存在として、先週取り上げた騎手のルメール大将だ。復帰後2週目となった先週は何と勝ち星ゼロ。かつて、武豊が土日1勝もできないとニュースになったものだが、〝ルメール0勝〟の週末も異例ではないか。川田、横山武、戸崎らのリーディング上位組は順調に勝ち星を重ねたというのに…どうした？　ルメール大将！　現在6位。〝掲示板にも乗らない〟という順位ではないか！

というわけで、今週はGⅢが2つ。選択肢あり。思い入れのある馬が出ていれば別だが、まだ〝小学生の駆けっこ〟感がある新潟の2歳重賞より、3歳以上の札幌キーンランドCの方が、ワールドオールスタージョッキーズ（WASJ）で来日する外国人騎手も参戦することだし、興味が湧く。本命は、3歳馬の松山ウインマーベル。前走の葵Sが強い内容で、これまで10戦のうち7戦で馬券圏内を外していない安定感も心強い。

川田・ルメール・武豊　まとめて無視！

対抗は函館・札幌4戦4勝の〝洋芝巧者〟横山武ヴァトレニか。こちらも〝洋芝巧者〟と思う横山和ジュビリーヘッド。あとは来日外国人騎手バシュロが乗るロードマックス。最終的に香港のホーが乗ることになって急遽〝買い〟のマイネルジェロディ。もう1頭、すみません、外国人女性騎手にヨワいもんで、来日騎手の紅一点コラリー・パコーが乗るマウンテンムスメもね（笑）。

何せボクの場合、パコーとも仲良しというこちらも美人騎手ミカエル・ミシェルが来日騎乗の際、わざわざ川崎競馬場までナマ観戦しに行ったほど（笑）。

外国人騎手といえば、JRA所属のルメールだが、今回乗るのは人気薄のヴェントヴォーチェ…う～む、さすがに買いづらいか。ルメール大将は、2017年にアッと驚く12番人気（しかも9歳馬！）のエポワスを1着に持ってきた例はあるのだが…。他にも川田が乗るトウシンマカオ。昨年の覇者の松岡レイハリア。昨年2着の武豊エイティーンガールも怖いと言えば怖いが、痛い目を覚悟で、まとめて無視しよう。いいのか、それで。いいのだ！

さて〝映画連想馬券〟は、ウインマーベルから『アベンジャーズ』『キャプテン・アメリカ』『マイティ・ソー』などで知られるマーベル・スタジオ製作のヒーローものの1本『ブラック・ウィドウ』（21年）はどうか。マーベル作品は好んで観るほどではないが、ネーちゃんが主演だと話は別、イソイソ観に行くねえ。中でも筆頭はご贔屓スカーレット・ヨハンソンが大活躍する前記の主演作だ。

本名ナターシャ・ロマノフ、元はロシアで暗殺者の訓練を受けた女スパイ…という設定だけでもゾクゾクする。今回はブラック・ウィドウの数々の謎に迫る一篇でもある。黒いスーツに身をまとい、アクロバティックなアクションを披露するスカ・ヨハがカッコいいったらありゃしない！　女優で映画を観る者の至福なり。

さて買い目は、軸⑤から①⑦⑨⑩⑫へ馬連＆3連複。軸①から⑦⑨⑩⑫へ馬連＆3連複。先週資金増額で痛い目に遭ったので、今週は元の額に戻したい。これも〝自己防衛策〟ってね。

秋本鉄次
映画評論家。〝飲む・打つ・観る〟〝映画は女優で観る〟をモットーに、娯楽映画、中でも金髪女優の評論にかけては業界随一。著書に『パツキン一筋50年　パツキンとカラダを目当てに映画を見続けた男』（キネマ旬報社）など。