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三遊亭圓楽、涙の“高座復帰”!胸に抱く「落語界統一」の信念

三遊亭圓楽 (C)週刊実話Web

脳梗塞から復帰した人気落語家の三遊亭圓楽が8月11日、「(落語界を)『統一協会』にしたい」と語ったことで、上方を含め落語界統一に向けた機運が高まっている。

圓楽は今年1月に脳梗塞で倒れ入院。5月に退院しリハビリを続けてきた。11日に東京・永田町の国立演芸場で行われた『8月中席』で高座復帰。出番を終えた取材で、現在、政治問題に発展している旧統一教会を皮肉って「(落語界の)協会を1つにするんだよ」と今後の落語界の在り様を語った。

東京の噺家たちは関東大震災のあった1923年に設立された『落語協会』に所属していたが、分裂などを繰り返した。戦時中の1940年には国の指導の下、すべての団体、噺家たちが『講談落語協会』に再統一された。しかし、戦後はこれまた紆余曲折を繰り返し、現在は主に『落語協会』、『落語芸術協会』、『円楽一門会』、『落語立川流』、そして関西の『上方落語協会』の5つに分かれている。

「戦後、東京の落語界は古典中心の落語協会、新作落語の落語芸術協会の2つだった。真打ちの大量昇進に異義を唱えた6代目三遊亭圓生が離反したのをきっかけに、東京は4つの団体になった」(演芸評論家)

願いはみな一緒…

6年前の『博多・天神落語まつり』では、開会記者会見に臨んだ圓楽、上方落語協会副会長の笑福亭鶴瓶らが異例の落語界統一を口にした。

「会見で鶴瓶が〝(協会分裂に)しがらみがある人間はほとんど死んではる〟と笑いを取ったんです」(同)

圓楽らが協会統一を掲げた2016年といえば、5月に国民的演芸番組『笑点』(日本テレビ系)の6代目司会者に春風亭昇太が最年少で抜擢された。

「その直後に昇太は落語芸術協会会長に就任、同時に落語界統一を訴えていたんです。圓楽と思いは一緒だった。その圓楽は〝みっともなくてもいいから死ぬまでやります〟と涙ながらに復帰を果たした。落語界も世代交代が進み、協会統一に賛同しない噺家はいませんよ」(席亭関係者)

圓楽の野望は果たせるか。

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