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“五輪汚職事件”の高橋治之元理事逮捕…東京・銀座の高級クラブで豪遊三昧

(画像)Ned Snowman / Shutterstock.com

8月17日、東京地検特捜部は、受託収賄の疑いで東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の元理事・高橋治之容疑者(78)を逮捕した。

東京五輪汚職事件で東京地検特捜部が捜査に乗り出し、大会スポンサーのAOKIホールディングスから多額の資金を受託した疑いが持たれていた高橋容疑者は、東京・銀座の高級クラブで一晩100万円以上の豪遊を頻繁に繰り返していた。

「元電通専務の高橋氏は五輪に限らず、サッカーのワールドカップなどの招致活動に深く関与してきた。〝バブルの申し子〟といわれ、日本長期信用銀行破綻に致命傷を負わせた『イ・アイ・イ・インターナショナル』の高橋治則社長の実兄です。高橋氏は海外のスポーツ界の重鎮が来日すると、自らがオーナーを務める高級レストランに招いた後、銀座のクラブで接待していたようです」(電通関係者)

用心深く名刺は出さない

グルメ通を自認する高橋容疑者は2002年に当時、勤務先の電通本社ビル46階に高級フレンチ『ソラシオ汐留』、12年には六本木にステーキハウス『ソラシオ』をオープンし、招致活動の接待に利用していたという。

「高橋氏が銀座に来るのは夜9時すぎ。店は並木通り沿いにある『S』、『J』、『M』といった超一流クラブ。彼は店で名刺を出したことはありません。よほど用心深いのでしょう。連れて来るのは、スポーツ関連のお偉方がほとんどでしたね」(高橋氏を知るクラブ店長)

高橋容疑者は数人で来店し、必ず1本20万円以上する高級シャンパンのドンペリニヨンのピンクを注文していたという。

「店にとっては一晩100万円以上使ってくれる上客でした」(『M』関係者)

AOKI側から業務委託料として受け取ったとされる約4500万円の一部はステーキ店の赤字補填に使ったと見られている。

「20年3月末にロイター通信は、東京2020オリンピック・パラリンピック招致委員会の銀行口座取引明細証明書を入手。高橋氏が約8億9000万円受け取りロビー活動を行っていたと報じている。銀座の飲み代なんて安いもんですよ」(前出・電通関係者)

捜査の行方が注目される。

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