フジテレビの判断は、本当に正しかったのか?
系列局の関西テレビは10月期に編成される〝月10ドラマ〟『エルピス―希望、あるいは災い―』のヒロインとして長澤まさみのキャスティングに成功した。
驚くことに長澤にとって連ドラ主演は2018年4月期に放送された『コンフィデンスマンJP』(フジテレビ系)以来、実に4年ぶりのこと。
「この2年間、長澤が地上波ドラマでヒロインを演じたドラマは1本もないんですよ。昨年4月の『ドラゴン桜2』(TBS系)は脇役だったし、今年度放送のNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』もナレーションのみ。今回の『エルピス』が終わったら3年先まで映画のスケジュールで埋まっている。だから長澤の連ドラのヒロインは非常に貴重なんです」(芸能プロ関係者)
物語は恋愛スキャンダルによってエースの座から引きずりおろされた元人気アナウンサー・浅川恵那が偶然、連続殺人事件の取材に関わり、最後は冤罪事件の真実にたどりつく社会派エンターテインメント。
「関テレにとって『エルピス』は社運を賭したといっても過言ではない。長澤はいまや綾瀬はるかと並ぶ、当代きっての人気女優です。ギャラも1本当たり350万円という破格な額を提示して、なんとかスケジュールを押さえることができたそうです」(制作関係者)
フジの思惑通りにはいかない…
もっとも、キー局のフジテレビ局内には『エルピス』を巡って微妙な空気が流れているという。そもそも、関テレより先に長澤サイドに接触していたのがフジテレビ。過去三度に渡って映画化された『コンフィデンスマンJP』の続編を〝月9ドラマ〟枠で打診していたのだ。
「最終的に揉めたのが不倫スキャンダルで世間を騒がせた東出昌大の処遇です。共演者の小日向文世が難色を示したことで話が拗れてしまうんです。そうこうしている内に〝月9〟枠で話がまとまったのが『PICU 小児集中治療室』。NHK大河ドラマ『青天を衝け』以来、民放初主演となる吉沢亮がスケジュールをあけてくれたんですから」(放送作家)
「当然、長澤サイドもフジの二股交渉を知ることになるわけです。しかし、長澤が『エルピス』に興味を持ったことなどから、あっという間に関テレという流れになった」(事情通)
結果的に『コンフィデンスマンJP』続編を逃すことになったフジテレビ。
「吉沢の『PICU 小児集中治療室』は数字を取れるか未知数です。それよりも『コンフィデンスマンJP』だったら固定ファンがいたわけです。いまになってフジの幹部らは後悔している」(芸能幹部)
長澤に〝ピース〟。
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