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北野武監督が最新作の“お蔵入り報道”に反論「無理な注文なんてしていない」

北野武
北野武 (C)週刊実話Web

「北野武」として監督した数々の映画で世界的な評価を得ているビートたけしが、制作中だった最新監督作『首』で契約上のトラブルが生じ、事実上〝お蔵入り〟になっていることが分かった。

同作品は、たけしの同名時代小説が原作で、俳優の西島秀俊が主演を務めて昨年10月にクランクアップ。すでに、編集も9割近く終わっている状態だったという。

〝お蔵入り〟を8月3日にスクープした『デイリー新潮』によると、制作に関わるKADOKAWAがNetflixに動画配信の権利を売ることで製作費を賄おうとしたところ、それを知ったたけしがKADOKAWAに金銭を要求。その結果、両者でトラブルに発展し、折り合いがつかず、公開時期が未定になってしまったというのだ。

この報道に対し、たけしの代理人弁護士は「編集作業がストップしていること」は認めたが、「金銭関係の要求」は否定。たけし本人も公式サイトで猛反論している。

《「首」については、撮影当初からKADOKAWAに早く契約を結んでくれとお願いしていたんだけど、編集作業に入ってもまだ契約してくれないので、やむを得ず作業を止めた。何人かのスタッフも契約内容に納得がいかず、クランクアップまで契約をしていない人がいたらしい。

俺の場合も同じで、今になっても契約できていない。金の問題ではなくて、KADOKAWAが提案してきた契約の内容があまりに一方的な内容だったので、こっちとしては、法律に従った公平な内容にしてくれとお願いしていただけで、無理な注文なんてしていない。契約してくれれば編集作業も再開するよ》

KADOKAWAの“社内忖度”も一因か?

今回の映画にNetflixが関わる可能性があることも《後から聞いた》とし、《それに関して金の要求なんて一切していない》と主張。映画の「クレジット」に関する不満もぶちまけていた。

《KADOKAWAは、「製作総指揮角川歴彦」というクレジットを載せろとも言ってきた。KADOKAWAの今までの映画を見ると全部そうなっていて、笑ってしまう》

このクレジットについては、『日刊ゲンダイ』がKADOKAWAサイドの〝社内忖度〟を問題視する報じ方をしている。

「北野監督に確認せず、角川春樹作品時代からのクレジット仕様を踏襲してしまったようですね。北野監督作品には、監督なりのクレジットのスタイルがある。それを考慮せず、KADOKAWAが自社の会長に〝社内忖度〟した結果、関係性がギクシャクし始めたのかもしれません」(スポーツ紙記者)

そもそも、北野監督は無理難題を言うようなタイプではないという。

「現場では、〝世界のキタノ〟然と振る舞う訳でもなく、いつものビートたけしで気さくに仕事をしている印象。もちろん、周囲は常にピリピリしていますが、あれほどの大物ですから、それは当然。カネに関しても、うるさく言う人じゃない。今回のトラブルは、監督としてのプライドに関わる〝クレジット問題〟の方が大きいんじゃないか」(芸能プロ関係者)

現在のところKADOKAWAサイドは反論していないようだが、最新作を待ち望んでいる北野監督ファンからすれば、なんとも残念な展開。さらに、『デイリー新潮』では〝最後の映画〟と報じていたが、《「首」は俺の最後の映画ではない。今、他の映画の準備をしている真っ最中だ》と、こちらはたけし本人が否定しているので安心してよさそうだ。

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