メジャーリーグはひと足先にオールスター戦を終え、ペナントレース終盤戦に突入している。だが、優勝争いの行方以上に、アメリカのファンが注目していることがある。エンゼルス・大谷翔平の「トレード問題」だ。
「人気の大谷が獲れるとなれば、全球団が獲得に乗り出します。でも、二刀流の弊害があって…。打者・大谷の指定席はDH。ですが、DHは主力選手を休ませるために使っている球団も多いんです。獲得する側がリスクを負う可能性もあります」(米国在住ライター)
しかし、オールスター戦を機に、大谷の周辺がまた騒がしくなり始めたのだ。
「MLB公式HPが『途中トレードの可能性がある球宴出場選手』の特集記事を作り、大谷の名前がバッチリ出ていました。ミナシアンGMが否定した後なんですがね」(同)
GM発言を否定する根拠は「弱いエンゼルスにいるのはかわいそう」という感情論だけではなかった。「2023年オフの再契約」にも触れられていた。
「米メディア各社によれば、新年俸は4,500万ドル(約60億円)。大谷の代理人とエ軍の間で行われている残留交渉が『進んでいない』と伝えられてきたが、エ軍が払えないと諦めて交渉を打ち切った、あるいは大谷サイドが提示条件を蹴ったとの情報も駆け巡っている」(現地特派記者)
それでも“残留”を前提に動いている!?
4、5人のプロスペクト(若手有望株)との「交換トレード説」もある。大谷は球宴恒例の前日インタビューで、残留交渉の行方についても聞かれていた。こちらは「代理人任せ」と当たり障りのない回答だったが、意味深だったのは来春のWBCに関するコメント。大谷は「出たい!」と意思表示しただけではなく、
「(エ軍から)プラスの意見はもらっている。快く…」
と答えていたのだ。
WBCで活躍すれば、新年俸はさらに高騰する。史上最高額となるのは必至だ。
「米球界は『WBC出場=故障離脱』の懸念も持っています。23年はトレードで他球団に行ってしまうので『知ったこっちゃない』とも解釈できますが」(同)
また、球宴では「投手・大谷」は後半戦初戦の先発が控えていたため、登板はしなかった。他投手が不甲斐ないため、後半戦は投手偏重の二刀流になるとの見方もある。その是非はともかく、投手偏重ならエ軍は「残留」を前提にチームを編成していくことになる。
「ホームランダービーも辞退しました。大谷が後半戦に向け、体力を温存させたからです。大谷はまだポストシーズンマッチ進出を諦めていません。その気持ちが折れたら、エ軍はおしまい。有望な若手をもらうトレードを今季中に成立させるでしょう」(現地関係者)
トレード期日は8月2日。7月23日の後半戦初マウンドには、ベーブ・ルース以来104年ぶりとなる「2ケタ勝利&2ケタ本塁打」が掛かっていた。それに失敗し、大谷のモチベーションに変化が生じたとの情報もある。駆け込みトレードか?
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