現在放送中のNHK連続テレビ小説『ちむどんどん』は、沖縄の本土復帰50年の節目に制作された。
女優の黒島結菜が主人公・比嘉暢子を演じ、沖縄から上京して一流シェフを目指すストーリーだ。
「出演者もヒロイン・暢子の父親に大森南朋、母親は仲間由紀恵、兄妹も竜星涼、川口春奈、上白石萌歌の豪華メンバーが脇を固め、高視聴率が期待されましたが、結果としては15%台をうろうろ。低迷を続けています。前作の『カムカムエヴリバディ』はマスコミでも大きく取り上げられ、放送回を追うごとに視聴率を上げました。しかも、主人公が上白石萌音、深津絵里、川栄李奈と三代に渡って変化していくことで、ドラマも中だるみすることなく人気をキープしました。逆に、『ちむどんどん』はすでに中だるみ状態で、視聴率は下降気味です。大きな盛り上がりもないままで、NHKはかなり焦っていますよ」(民放テレビ関係者)
視聴率低迷といっても、コンスタントに15%前後はキープしている『ちむどんどん』。一桁台の視聴率を連発するほど民放ドラマが大苦戦する中では健闘しているように思えるが、NHKでは少々事情が違うようだ。
「『あさが来た』や『とと姉ちゃん』など、最終回までの平均視聴率が20%をキープしていた作品が多くありましたが、2020年の『おちょやん』あたりから20%を切るように…。朝ドラはNHKの看板番組でもありますし、何よりも改革派の前田晃伸NHK会長が細かく視聴率を見ています。『沖縄の本土復帰50年の節目』の作品と言いながら、沖縄の描写が少ないことも会長は不満のようです。視聴率が不振のままだと、朝ドラの制作自体にメスが入る可能性があります」(スポーツ紙記者)
宣伝活動に注力も今さら感…
その前田会長は、来年1月24日の任期満了をもって退任する意向を表明している。これまで数々の改革を行ってきた前田会長は、「朝ドラ」と「紅白歌合戦」を最後の仕事と位置付けているようだ。
「朝ドラも紅白も、シビアに視聴率を見ています。中でも、朝ドラには視聴率を20%に押し上げるか、これまでになかった取り組みで視聴者を喜ばせる努力をするように求められている。そういった意味では、『カムカムエヴリバディ』も最終的には平均視聴率が17.1%だったことで合格とはされなかった。前田会長の任期を考えると、朝ドラへの改革に関して『ちむどんどん』で最終的な判断をするようです。このまま視聴率が低迷するならば、制作スタッフや広報部員の配置転換、オールチェンジも考えている模様です」(同・記者)
そこで焦った制作サイドと広報部は、今さらながら必死の宣伝活動を行っているという。
「主演の黒島だけでなく、さまざまな出演者のインタビューを仕掛け、とにかく少しでも露出を増やそうとしています。しかし、雑誌もネットメディアも主役クラスでなければ数字が取れないので乗り気でなく、仕方なくNHKとの付き合い重視で記事にしている。朝ドラ出演者のインタビューなのに、記者が少なく質問がなかなか続かないこともあるようで、NHKのイラ立ちも見えます」(芸能記者)
視聴率が悪く窮地の『ちむどんどん』。〝なんくるないさ~〟というわけにはいかなそうだ。
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