7月8日午前11時半ごろ、奈良市西大寺国見町の近鉄大和西大寺駅前の路上で、参院選の街頭演説中だった自民党の安倍晋三元首相(67)が、背後から近づいた男に銃撃され、死亡した。
発砲音は2回で、「ズドーン」というバズーカのような音だった。
殺人未遂の容疑で現行犯逮捕されたのは、奈良県在住の元海上自衛官・山上徹也容疑者(41)。「安倍元首相に不満があり、殺そうと思って撃った」と供述している。
参院選投票日直前の事件で、各政党、候補者に与えた影響も甚大だが、小さな選挙妨害やトラブルは各地で起こっていた。
「おう、来いよ、来いよ!」
「実は、7月6日には、千葉県松戸市内でNHK党・立花孝志党首が街宣車の上に乗って演説中、帽子をかぶってサングラスをかけた男が近づき、車に貼られた候補者の顔写真に黒いスプレーをかけて塗りつぶす事件が起こっています」(全国紙記者)
男の行為に気づいた立花党首が「何やってんの? おいおいおいおい、ちょっと逮捕して!」と叫び、男は選挙スタッフに囲まれ、駆けつけた警察官によって近くの交番に連行された。
「顔写真を塗りつぶされたのは暴露系ユーチューバーのガーシーこと東谷義和氏でした。その後、立花党首は交番に出向き、男が手錠をかけられていないとして抗議。『ワッパしてよ。現逮してるんだから』と、私人(選挙スタッフ)による現行犯逮捕だと繰り返し、『手錠貸せよ、俺が逮捕したるから』と憤っていましたね」(前出・全国紙記者)
怒りの収まらない立花党首は、男のサングラスを手を伸ばして外し、抵抗して掴みかかろうとする男を「おう、来いよ、来いよ!」と挑発。交番内で一触即発の事態に発展したが、後に男は器物損壊の疑いで逮捕されている。
立憲民主党の辻元清美氏(62)も、7日に自身のツイッターを更新。この日の朝、事務所のベランダに投げつけられたという生卵の写真を投稿し、「警察に通報しました。こんなことして何になるのでしょうか。連日の嫌がらせや暴力、とても悲しいです」とつづっていた。
「ネット上では、この写真に『卵の割れ方が不自然』『自作自演』という声が相次ぎ、ツイッターでトレンド入り。これに、辻元氏は怒りをあらわにし、過去には〝殺人予告〟もあったとしながら『正直なところ怖い。でも私は、暴力や誹謗中傷、差別やヘイトに屈しません』と投稿していたんです」(前出・全国紙記者)
安倍元首相の暗殺で、模倣犯が出る恐れもある。いかなる理由があろうとも、暴力は許されない。
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