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ヤクルト“最速マジック点灯”で巨人・次期ヘッドに『野村ID頭脳』宮本慎也氏を強奪!?

東京ドーム (C)週刊実話Web

ヤクルトのマジックが史上最速で点灯し、巨人のなりふり構わぬ「プッツン大逆襲」が始まった。

ヘッドコーチに〝野村ID野球の頭脳〟といわれた宮本慎也氏を強奪。さらに東京ドームを建て替え、その期間に「新国立競技場」を間借りする計画が浮上。SG場外戦争が勃発した!

「ペナントレースはまだ長いしこれから熱くなる。悲観的に捉える必要はない」

こう不敵に笑うのが、巨人の原辰徳監督だ。

ヤクルトが1965年の南海(現ソフトバンク)を抜き、7月2日に史上最速でマジック「53」を点灯させた。2位巨人とのゲーム差は「13.5」に。「13差」をひっくり返し、原巨人が大逆転優勝した2008年の「メークレジェンド」を超えたが、落ち込む素ぶりはない。それどころか、堺雅人演じる半沢直樹が放った「やられたらやり返す。倍返しだ!」の現実化に意欲を燃やしている。

巨人OBの解説者がこう解説する。

「2季連続でリーグ優勝が事実上消滅したことで、監督禅譲の可能性もないではないが、本人にその気は微塵もない。昨オフ、新たに3年契約を結び、身分は保障されているからだ。そこで聞こえてきたのが、元木大介ヘッド兼オフェンスコーチがクビを差し出し、今季限りで退団すると…。特筆すべきは、その後釜。小川淳司ヤクルト前監督の下でヘッドコーチを務めた宮本慎也氏というから、誰もが驚いている」

宮本氏は「野村ID野球」の申し子で知られ、育成にも定評がある。代表作品が7月4日現在、29本塁打、78打点とリーグ二冠の村上宗隆であり、盗塁数リーグ1位(22)の塩見泰隆だ。当然、次期監督の最有力候補だったが、V逸で辞任した小川監督とともに2019年のシーズン途中に退団した。

一時的に間借りするしかない…

結局、タナボタ式に監督に就いたのが、当時二軍監督だった高津臣吾氏。その微妙な両者の関係に巨人が油を注ごうとしているのだ。

巨人の次期監督は、桑田真澄投手チーフコーチと阿部慎之助作戦兼ディフェンスチーフコーチの争い。宮本氏はどちらとも良好な関係にある。

桑田コーチはPL学園高の3学年先輩で、阿部コーチは小川前監督と中央大学の先輩後輩の関係。そんな縁から、宮本氏の現役引退試合(13年最終戦の巨人戦、東京ドーム)では阿部が音頭をとり、異例の両チームの選手による合同胴上げが行われた。

どちらが監督に就くにせよ、宮本氏ならサポート可能なのだ。この人選には、読売グループの企業戦略も秘められている。

「それが東京ドームの一時的な新国立競技場への本拠地移転。計画の一部として、宮本氏の招聘が加速している」(スポーツ紙デスク)

巨人の本拠地・東京ドームは、昨年、三井不動産が株式の公開買い付け(TOB)を行い、東京ドームから約1200億円で買収。東京ドームを完全子会社とした上で、20%を読売グループに売却した。

その後、ドーム内は改修されたが、開業から34年が経過し、老朽化したドーム建て替えの方針は動かない。だが、現在の場所周辺での建設は事実上不可能という。

「88年に開業した東京ドームは、前身の後楽園球場に隣接する競輪場を潰して建設されました。しかし、後楽園球場の跡地には東京ドームホテルが建てられたため、代替地がありません。建て替えるにはその間、巨人は他球場を一時的に間借りする必要があるのです」(巨人担当記者)

巨人が新国立競技場に!?

そのため、読売グループは自前の新球場建設も視野に入れ、築地市場の跡地や、東京スカイツリーに近い墨田区への本拠地移転も検討してきた。しかし、今年に入り、新たなプランが浮上したという。

「現在の東京ドームを取り壊し、建設して完成するまでの期間、新国立競技場を借り受ける案です。そうなると同じ東京を本拠地とするヤクルトファンの反発が予想されます。そこで宮本氏を入閣させ、融和を図ろうと。今季が3年契約の最終年だった高津監督は、2連覇が確実になったことで既に2年の契約延長で基本合意しています。さらに長期化する可能性もあり、宮本氏が巨人に軸足を移すのは正解でしょう」(同)

一方、東京五輪が終わり、国が約1569億円を費やして建設した新国立競技場は、レガシーどころか、負の遺産と化している。政府は東京ガス(サッカーJ1・FC東京)、メルカリ(同鹿島アントラーズ)、楽天(同ヴィッセル神戸)などに買収を持ちかけたものの、いずれも答えは「ノー」。維持費だけで年間24億円かかることがネックとなり、買い手がないのだ。

「そこで考えたのが、東京ドームの建て直しを当て込んだ〝新国立レンタル〟。巨人は東京ドームに年間30億円の使用料を払っており、算盤勘定は合います。双方の思惑がピシャリ合致するんです」(文科省関係者)

現在、新国立競技場は日本陸上連盟が2025年の陸上の世界選手権開催を目指しているが、開催にはサブトラック建設の条件が付く。しかし、ウクライナ危機により資材が高騰し、新たな税金の投入に批判的な声があるため正式決定ではない。さらに東京ドーム周辺の再開発の完成は2040年代とされ、一時の間借りどころか、長期的な移転になる可能性もある。

さあ、どうするスワローズ。原監督が「これから熱くなる」と言った理由は、ここにある。

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