中国・上海でのゼロコロナ政策によるロックダウン(6月1日解除)、円安、稚魚のシラスウナギ密漁などが原因で、7月23日の土用の丑の日に向かってウナギの価格が〝うなぎ上り〟に急上昇する気配を見せている。
「5月の段階で、前年比同時期から1キロ当たり1000円も上がっていた。今後、輸送コストの値上がり、円安、土用の丑の日を控えての需要増加でさらに高騰する。加えて、日本のシラスウナギの密漁は法規制を強化しても絶えない。値上がりするのは仕方ありませんよ」(豊洲市場水産仲卸業者)
中国産ウナギの価格は蒲焼1尾約1800円に対し、国産ウナギは約3800円。大きさは中国産1尾330グラム、国産160グラムで、中国産のほうが倍以上となっている。
「国産ウナギは、温度などが管理された養鰻場で育てられますが、中国産は露地池。田んぼみたいな養鰻場で、養殖期間は日本の倍だから大きく育つ。中国産ウナギの皮が硬いとされるのは養殖期間が長いからです。安全性については、現在のところ問題ありません」(養鰻輸入関係者)
それでも摘発は繰り返される…
安くてボリュームのある中国産ウナギでさえ、中国のゼロコロナ政策の煽りで流通が滞り価格が上昇しているというのだから、増々、庶民の手に届かなくなる
一方、国産ウナギに目を向けると〝白いダイヤ〟と呼ばれるシラスウナギの密漁により、値段が下がることはないという。
「シラスウナギを暴力団が買い取るルートがあって、密漁で約4割近くが闇に消えている」(警察関係者)
密漁が暴力団の資金源になることを重く見た水産庁は一昨年12月、シラスウナギを『特定水産動植物』に指定。密漁すれば懲役3年以下、または3000万円以下の罰金と罰則が強化されたが、摘発は後を絶たない。
夏バテ対策が必要だ。
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