過去10年のうち、3連単10万円以上の配当が8回と、波乱が当たり前となっているマーメイドS。近6年連続で1番人気馬が4着以下に沈んでいることも要因だが、昇級初戦や格上挑戦の軽ハンデ馬が激走するケースが頻発しており、こうした勢力には要注意。なお、良馬場で行われた9回のうち、勝ちタイムの最速は1分59秒1で、平均では1分59秒8。特に今年の阪神は、2~5月に12週連続で開催が組まれていたこともあり、高速決着にはなりにくい。パワー型の台頭は警戒しておきたい。
★軸馬=クラヴェル
前走の日経新春杯は、牡馬相手のGⅡで8着と敗れてしまったが、それ以前の4戦は②③③③着と堅実に走っていたクラヴェル。その中には昨年のマーメイドS2着、エリザベス女王杯3着も含まれる。牝馬限定戦では【3・2・1・1】で、唯一の着外となった昨春のシドニーT(3勝クラス)も、3着とクビ差の4着と崩れていない。荒れるハンデ戦に、混戦メンバーが集結した今回のマーメイドSだが、総合力ではこの馬が一歩リード。軸に据えたい。
★相手=ソフトフルート
秋華賞が3着、エリザベス女王杯が6&4着と、強豪相手のGⅠで好走実績があるソフトフルート。前走の都大路Sは、先行するも直線で前が詰まって4着と不完全燃焼の一戦。今回は多頭数となりそうで、控えて脚をためる本来のレース運びができれば、勝ち負けに加わってくるはず。過去4勝のうち3勝が2000メートルと、この距離は得意で、2戦2勝の川田騎手とのコンビも心強い。
“軽ハンデ馬”で狙えるのは…
★相手=トウシンモンブラン
芝では12戦して【3・4・2・3】で、すべて掲示板内に走っているトウシンモンブラン。過去10年、2勝クラスを勝ってこのレースに臨んだ馬は【1・3・1・9】で、馬券に絡んだ5頭のうち4頭は6~13番人気と、高配当の立役者となっている。8カ月ぶりを叩いての上積みもあり、格上挑戦でハンデも軽い。一発があっても不思議ではない。
★相手=マリアエレーナ
前走の京都記念は、好位から運ぶも最後に失速し8着に終わったマリアエレーナ。2200メートルでも勝ち鞍はあったが、牡馬相手のGⅡではやや長かったか。2000メートルは【2・1・1・0】と実績がある距離で、牝馬限定戦も【3・2・2・1】。前走からの巻き返しは必至だ。昨春の1勝クラスから続いていた3着以内は7戦で止まってしまったが、ここからまた快進撃に期待。クロフネ産駒は過去10年で3頭が出走し馬券圏内はないものの、いずれも人気を上回る成績を残している。
★相手=ルビーカサブランカ
3走前に愛知杯を勝ち、2走前が中山牝馬S6着、前走が福島牝馬S5着と、近走は牝馬重賞で安定した走りを見せているルビーカサブランカ。4歳以降は、敗れたレースでも勝ち馬から0秒4差以内に食い下がっており、混戦になれば、持ち前のしぶとさが活きてくる。2000メートルも【3・3・3・2】と経験豊富だ。
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