日本人投手たちによる〝記録ラッシュ〟はいつまで続くのか!?
DeNA・今永昇太がノーヒットノーランを達成したのは、6月7日。これで、「3カ月連続での記録達成」となった。4月に千葉ロッテの佐々木朗希が史上16人目となる完全試合を達成し、5月にも福岡ソフトバンクの東浜巨がノーヒットノーランを記録するなど、〝快投〟が続いている。
「今永が記録を達成した翌日、埼玉西武の與座海人が巨人打線を7回1安打で完全に封じ、『2日連続か!?』との声が球場内で高まりました。4月23日に巨人のM・シューメーカーも7回2死まで完全投球(結果的に被安打2の完封)の快投を演じています。今季は『超投高打低』です」(スポーツライター・飯山満氏)
数年前まで「打者優勢」の現状にストップを掛けるため、試合公式球の反発係数を落とす措置もされていたはず。オリックス・山本由伸のような好投手や、160キロを投げる怪物の出現もあったとはいえ、投手と打者の力関係がここまで逆転するとは驚きだ。
「近年、投手の練習方法が変わり、球速よりもキャッチャーミットに収まるまでの回転数やホップ率に重点を置くようになりました。新練習メニューは是々非々ですが、変わらないのはバッターのほう」(同)
若すぎる世代交代…
また、バッター陣全体が世代交代の過渡期にもあるようだ。
「若い4番バッターが目立ちます」(ベテラン記者)
記録達成を許したチームの4番バッターは、オリックスのR・ラベロ、埼玉西武の山川穂高、北海道日本ハムの松本剛。山川はともかく、ラベロは吉田正尚の不振を埋めるための代役であり、松本は〝ビッグボス〟新庄剛志監督による日替わり打線の4番だ。
他球団を見渡しても、巨人の岡本和真は25歳、阪神の佐藤輝明は23歳、東京ヤクルトの村上宗隆は22歳、DeNAの牧秀悟はプロ2年目の24歳だ。何が言いたいかというと、将来性はともかく、まだ4番としての貫祿に乏しいのが実情だ。
「球威を武器とする投手は早熟な傾向にありますが、打者は違います。若い4番打者は経験値も少ない分、好不調の波が大きい。同じ20代前半だったら、投手有利です」(球界関係者)
未熟さでいうと、佐藤の「バット投げ」も話題になった。三振し、バットを放り投げるような仕種を指してのことだ。野手陣も新たな練習法、精神面での成長がなければ、「投高」の傾向は続きそうだ。
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