とりあえずダービーに続くGⅠ連続的中の安田記念ではあった。勝ったソングラインは文句ナシ。またしてもヴィクトリアマイル組牝馬の活躍(5年連続馬連圏内!)だ。これは来年からも指針になるはず。3歩歩くと忘れるニワトリ頭のわが脳みそに叩き込んでおかなきゃ。
シュネルマイスターのルメール大将はダービーに続いて惜しかった。とはいえ、内側からこじ開けての2着確保は立派。当方は、軽視したレーンのサリオスが写真判定で3着に留まってくれて、ホッと胸を撫で下ろし、冷や汗をかいた。何しろレーンが2着なら、馬券は総外れだったからだ。
それにしても〝平地GⅠ・1番人気連敗地獄〟はまだまだ続く。安田記念でビックリしたのは、締め切り直前あたりで、シュネルマイスターを抜いて、田辺イルーシヴパンサーが1番人気に押し上げられたこと。ダービーでも川田ダノンベルーガが、何と1番人気に祭り上げられ4着の〝不幸〟となったばかりだ。戦前の予想ではイルーシヴもベルーガも1番人気候補ではなかったのに…呪われているとしか思えない。この教訓を2週後のGⅠ宝塚記念に生かしたいが、それまで覚えているかなあ(笑い)。
で、宝塚記念までの谷間の函館と東京のGⅢ戦。どっち? と迷うところだが、頭数手頃だし、どっちかといえば地元・府中開催優先の気分も手伝ってエプソムCをチョイス。ここは、調子を上げてきた外国人騎手のレーンとルメールを重視してみたい。もともとボクは〝ガイジン好き(厳密にはパツキン美女)〟だしね。特に、先週はレーンを軽く見たのが反省点だったからだ。
まずルメール大将は、前走ダービー卿CT3着のダーリントンホールに横山武から乗り替わり。人気薄で大野騎乗のタイムトゥヘブンの大駆けに遭ったが、今回は同斤(前回はダーリントンが1キロ増)だし、何より得意距離の千八になるのも買い。
これで競馬も当たれば万々歳だが…
もう一頭、こちらも外国人騎手(レーン)に乗り替わるザダル。何と言っても昨年の覇者だし、連覇もあり得るのではないか。あとは東京得意の横山典ジャスティンカフェと岩田康ノースブリッジ。どちらもオジサン騎手の頑張りに期待したい。あとは紅一点のシャドウディーヴァに、コース&距離とも相性が良い田辺トーセングラン、コースは初だが距離適性から川田ヤマニンサンパまでか。人気の1頭で前出の戸崎タイムトゥヘブンは、距離不向きと見て軽視した。
〝映画連想馬券〟は、まず対抗のザダルから、語感が似ている、と無理くり関連づけて『ザ・セル』(00年)を。ジェニファー・ロペスが主演で、誘拐された娘を救うためサイコキラーの脳(セル)に同化する女性心理学者の運命やいかに? というホラー映画。マーク・プロトセヴィック監督はCF界の鬼才で、かなり気色悪く、痛みに訴えるような恐怖感を醸し出ている。実は、こういうの好みだったりして。
本命のダーリントンホールからホール繋がり(?)で『アニー・ホール』(77年)を。こちらはウディ・アレン監督・主演作で、名作の誉れ高きアカデミー賞主要4部門受賞作のお墨付き。私生活でも恋人のダイアン・キートンと共演し、2人の恋愛から同棲、その後の行方を〝都市生活者〟の日常を通して、時にはラブ・コメ調を交えながら描いて〝アレン節〟の真骨頂とも言える。
巷では、コロナの新規感染者が千人台となり、来週はもっと減るだろう。3年近くも経ちゃあ、ウイルスもヘタってくるのは当たり前田のクラッカー! プロ野球ではわがスワローズがセ・リーグ首位をガッチリで、交流戦も優勝間近だし、ビールが旨い! これで競馬も当たれば万々歳のウイークエンドとなるのだが、はてさて。
最終的な買い目は、⑤から①④⑥⑦⑪⑫へ、⑫から①④⑥⑦⑪へ、ともに馬連&3連複。馬連縦目の⑥⑪も加えよう。
秋本鉄次
映画評論家。〝飲む・打つ・観る〟〝映画は女優で観る〟をモットーに、娯楽映画、中でも金髪女優の評論にかけては業界随一。著書に『パツキン一筋50年 パツキンとカラダを目当てに映画を見続けた男』(キネマ旬報社)など。
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