ロシア東部の森林企業を600億円で買収した建売住宅大手『飯田グループホールディングス』(飯田GHD)が、ウクライナ侵攻でロシアへの進出が頓挫。
また、富士フイルムホールディングス(富士HD)は、新型コロナウイルス治療薬への転用を目指していた抗ウイルス薬『アビガン』200万人分のお蔵入りが事実上、決定――。
「飯田GHDの森和彦名誉会長と富士HDの古森重隆最高顧問の2人は、安倍晋三元首相のゴルフ友達です」(経済ジャーナリスト)
まず、飯田GHDはロシア東部の森林企業『ロシアフォレストプロダクツ』(RFP)を今年1月に買収した。RFPの子会社化は、世界的なウッドショックの歯止めになるとして住宅業界から注目されていた。
「首相在任中、安倍氏はプーチン大統領と積極的に親交を深めていた。ロシア側が日本側に希望する日露経済協力の条件の中に〝飯田GHDの木材加工工場投資〟が含まれていた。飯田GHDのロシア進出は、安倍政権が後押ししていたんです」(政界関係者)
175億円を廃棄するしかない!?
しかし、ロシアのウクライナ侵攻でRFPの経営は不透明になった。プーチン大統領は飯田GHDが撤退すれば、買収した森林は国有化すると公言している。
富士HDは、傘下の富士フイルム富山化学がインフルエンザ向けに開発したアビガンを新型コロナ治療薬に転用するため、一昨年3月に国内で治験を始めた。
「アビガンはアメリカでは治療薬の候補に入っていないにもかかわらず、当時の安倍首相が推し、一昨年4月、緊急経済対策費として200万人分の備蓄に向けた増産支援を盛り込み、2020年度補正予算案に139億円を計上した。治験に成功すれば問題なかったんですが、今年3月、国内治験についてオミクロン株の重症化率低下で検証困難になったことで、アビガン治験投与を終了。転用は暗礁に乗り上げている」(医療ライター)
結局、政府は計175億円をかけた200万人分のアビガンの備蓄を決定したが、
「要するに廃棄するしかないということです」(同・ライター)
安倍元首相、何を思う…。
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