『a-ha THE MOVIE』
監督/トマス・ロブサーム
出演/モートン・ハルケット、ポール・ワークター=サヴォイ、マグネ・フルホルメン
配給/クロックワークス
お仕事お疲れ様です。大作もミニシアターも最近良くて、あれもこれもとホメちぎりたくなります。『流浪の月』の横浜流星さんについても語りたいし『死刑にいたる病』の阿部サダヲさんと岡田健史さんも最高。でも、今回は私の故郷スウェーデンのお隣、ノルウェーのバンド『a-ha』のドキュメンタリーを紹介したいと思います。
スウェーデン人は自分の国のことを〝小さな国〟と言います。日本よりは大きいけど人口が少ない。そしてノルウェーはもっと小さくて人口が少ない。そんな国から世界が熱狂するバンドが現れるなんてスウェーデン人もビックリ。私もリアルタイムでこの3人組のレコードをボロボロになるまで聴いた1人です。もちろん、ボーカルのモートンに惚れて、大ヒット曲『テイク・オン・ミー』のプロモーションビデオに出演している女性に、妄想の中で自分を当てはめてみたり…。
本作では『a-ha』がどのように結成され、下積みを経てヒットしたかが『テイク・オン・ミー』のプロモーションビデオに出てくるイラスト風に描かれていて、面白い。考えてみたら、このバンドのバックグラウンドのことはあまり知らない。
再結成し、現在ツアー中!
大笑いしてしまったのは『テイク・オン・ミー』が大ヒットするまで、実はさまざまなバージョンがあって、1つにはモートンのニワトリの鳴きまねが入っていたり…。そんなのヒットするわけがない! と言うか、〝そんなアイデアどこから!?〟と、思わず突っ込んでしまいました。
再結成もされ、今まさにツアー中ですが、超ガッカリなことに、日本公演が中止に。コロナによる度重なる延期に耐えつつ、一昨年から楽しみにしていたのに、アジアには来ない~!
だからこそ、みんなにこの映画を見て、あの頃を感じてほしいし、今の彼らの音楽も聴いてほしい。この3人はあまり仲良くないですが、〝音楽〟を通してる時は同志。そして何よりうれしかったのは、今でもモートンはハンサムということ。あの目がたまらない!
イギリスで結成されたロックバンド『コールドプレイ』をはじめとしたアーティストが『a-ha』に影響されたことや、日本に来てる時の映像もたっぷりあります。『ザ・サン・オールウェイズ・シャインズ・オン・TV』、『ハイ&ロウ』、『007 リビング・デイライツ』の主題歌と、『a-ha』は『テイク・オン・ミー』だけではありません。1982年に結成された『a-ha』。私の中で、またまたホットなバンドになりました!
LiLiCo
映画コメンテーター。ストックホルム出身、スウェーデン人の父と日本人の母を持つ。18歳で来日、1989年から芸能活動をスタート。TBS『王様のブランチ』、CX『ノンストップ』などにレギュラー出演。ほかにもラジオ、トークショー、声優などマルチに活躍中。
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