現代ではSNSや公式HPなどでの報告が主流だが、昭和の芸能人の「結婚会見」や「披露宴」はド派手だった。スターの皆さまが本誌の取材に答えてくれた珠玉の“プロポーズ名言・珍言集”をプレイバック!
●昭和57年3月11日号掲載『プロポーズ名セリフ珍セリフ』(10)年齢・肩書等は当時のまま
ハリウッド女優としてデビュー後に来日し、テレビドラマ『熱中時代・刑事編』で共演したことがきっかけでミッキー・マッケンジーさんと結婚した水谷豊が振り返る。
「ボクら、立場が立場でしたから、人の目を気にしなければならず、結構むずかしかったですね。だから、なんかいそがしく、プロポーズのセリフ、といっても、いつの、どれやらハッキリしない、というのが真相なんです。
人間って、不思議なもので、苦境に立てば立つほど、お互いのきずなが強くなるんですね。心も強く深く通い合うんです。ですから、こんなこといっちゃなんですけど、婚前交渉のほうも、いたってスムーズでした。プロポーズは、もしかしたら、そのあとだったかも知れませんね」
「愛の前には言葉なんて小さいもの」
「ボク、いま思うんですが、おそらく彼女としては、本当に愛し合っていれば、結婚にはそうこだわらないっていう気持ちだったんじゃないでしょうか。初めのうちはね。とにかく、二人が一体になりたいと…。その証拠に結ばれたあとも、彼女のほうから、はっきり“結婚”を迫られたというような記憶はありませんでした。
そうなると、かえって責任というか、ふびんに感じられるものなんですね。最終的には、『キミに苦労かけるかも知れないけど、一緒にやって行こうよ』というようなことを言ったのを、憶えています。ミッキーは、ご存知のように日本人じゃありませんけど、人間の愛というものは、世界みな同じだと思います。
彼女、ボクのセリフを耳にしたとたん、目にいっぱい涙をためて、大きくうなずいてくれました。
あのとき『やっぱり、この女性こそ、一生を共にする女性だ』と、しみじみ感じたものです。愛の前には、言葉なんて、ほんとうに小さいものだと、ボクの体験からもいえますね」
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