『ニワトリ☆フェニックス』
脚本・監督/かなた狼
出演/井浦新、成田凌、紗羅マリー、LiLiCo、津田寛治、阿部亮平、奥田瑛二、ジョーブログ、都若丸、佐藤太一郎、シャック、マグナム弾吉、火野正平
配給/イオンエンターテイメント
お仕事お疲れ様です!
今回の映画と同様、かなた狼監督の前作『ニワトリ★スター』にも出演させていただいた私。激しく、暴力的な一面を持つ作品ではありましたが、後半は心を震わせる言葉に感動で大号泣する自分がいました。口コミのおかげで、公開館数が少なかった割にはヒットして、映画業界もこの監督のセンスに驚いていました。
誰の影響も受けず、誰の真似もせず、映像の迫力とストーリー展開で強烈な印象を残し監督デビューをした、かなた狼監督。その『ニワトリ★スター』のパラレルワールドを描いた『ニワトリ☆フェニックス』が公開になりました。
このコロナ禍、何かを贈りたいとインスタグラムで短編『ありがとう』を監督と主演の2人が制作したら、また映画を作りたくなって…どうする? 成田凌が演じた楽人は亡くなってるし…でも映画だもの! ということで実現。だいぶ違う雰囲気ではあるものの、今回は、どなたにもご覧いただけるのが一番うれしい! というのも、前回は私と成田凌の強烈な濡れ場で始まるR15作品。ただ、あれは必要でした。「すべてを賭けたね」とおホメの言葉をいただく中、何よりうれしかったのは、批評家が書いた「LiLiCoに驚いた。艶動画よりすごい」でした。それだけ本気で取り組みました。配信系でご覧いただけますので、まだの方はぜひ。
旅の中で出会う人の言葉にグッとくる
さて、今回の『フェニックス』に話を戻すと、井浦新と成田凌は前作と同じ役を演じてます。演じてるというよりも、もう彼らの中に住み着いているキャラクターといっても過言ではない。私は「キメラ城・城主・雷電キメラ」という、かなり強力なキャラクターを演じました。叫び過ぎて声を一時的に失いました(笑)。でもその価値あり。
草太と楽人は旅をして、さまざまな人に会います。前回は奥田瑛二さんの言葉に号泣しましたが、今回も別の描き方で登場します。そして、一番グッと来たのは火野正平さんの過去と現在についての言葉。人の考えをも変えられる納得の表現です。
とにかく、この監督は持ってる! 空の色や風景、すべてが撮影に味方をしています。〝えっ!? ロードムービー? 言葉を大切にするもの? 強烈な作品?〟いや、これがすべて含まれていて、映像のエフェクトなどもセンスが光っている。今を生きること、そしてたくさんのありがとうの気持ちが溢れる本作。とにかく観て! そして感じ取って! 紗羅マリーさんのテーマ曲も心に染みる。
LiLiCo
映画コメンテーター。ストックホルム出身、スウェーデン人の父と日本人の母を持つ。18歳で来日、1989年から芸能活動をスタート。TBS『王様のブランチ』、CX『ノンストップ』などにレギュラー出演。ほかにもラジオ、トークショー、声優などマルチに活躍中。
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