女子プロレス界の大ベテラン、ジャガー横田さんのご子息が高校受験を迎えていて、その合否状況をSNSで公開していることが話題になっている。
不合格が続いていたようで、なかなか大変みたいだけど、この時期は受験生を抱えている親御さんも多いから、インターネットではさまざまなコメントが溢れていた。
でも、教育方針というのはそれぞれの家庭で違うだろうし、ヨソから口を挟むものではないと思う。
ウチは子どもたちに勉強しろ、いい学校に入れ、と焚きつけるような教育方針ではない。
娘は、勉強よりも絵を描いたりするのが好きなようで、どちらかといえば芸術家タイプ。塾に行かせたこともあったけど、先生に逆に問題を出したりして、ちょっと不思議な才能があるんだよ。
息子は、勉強よりもスポーツ系。柔道に打ち込んでいて、大きな大会に出場することもあったんだけど、ちょっと前に膝を痛めてしまってね。ケガを治してまた柔道に打ち込むのか、それともまったく違うことを始めるのか…。心配もあるけど、親としては息子がどんな道を選ぼうとバックアップしてやるだけだし、好きなこと、やりたいことが見つかれば、それでいいと思ってる。
息子は俺よりも身長が高いし、体格もいいから、「プロレスラーになったらどうですか?」なんて言ってくれる人もいる。だけど、息子はあまりその気はないんじゃないかな。
家では、長年の試合のダメージで苦しんでいる俺の姿ばかり見てるから、プロレスラーなんてなるもんじゃないと思ってるはずだよ(笑)。
プロレス界は2世が大活躍
亡くなった橋本真也の息子、橋本大地くんはプロレスラーとして活躍している。本人に聞いたら、小さい頃に見たリング上の父親の姿をよく覚えているそうだ。それと、橋本真也のお葬式にたくさんの人が集まって、お父さんのことをいろいろ語っているのを見て、自分もプロレスラーになるという意思を固めたそうだ。
俺がまだ新日本プロレスに所属していた2000年代くらいは、息子も娘もまだ小さかったから、たぶん俺のリング上の姿をほとんど覚えていない。その印象の差が大きいのかもしれないね。
プロレス界では2世レスラーが増えてきていて、橋本大地選手をはじめ坂口征二さんの長男の征夫選手とか、藤波辰爾さんの息子のLEONA選手、柴田勝頼選手も2世。平田淳嗣さんの息子もストロングマシーン・Jとして活躍している。
格闘技界でも、初代タイガーマスクの佐山サトルさんの息子の聖斗さんが、7月にRIZINでデビューするそうで、こう挙げていくと、やっぱり親の影響というのは大きいなと思う。
ただ、どの選手も親が自分の跡を継いでレスラーになってほしいと思っていたわけではないと思うんだよね。逆にいえば、そんなに簡単にコントロールができない。俺自身もそうだったけど、子供は親の思うようにはならないからね(笑)。
日本は、まだまだ学歴社会だけど、これからの時代は、いい学校さえ出ればなんとかなるというものでもなくなってくると思う。だからこそ勉強だけでなく、さまざまなことを学んでほしいね。
蝶野正洋
1963年シアトル生まれ。1984年に新日本プロレスに入団。トップレスラーとして活躍し、2010年に退団。現在はリング以外にもテレビ、イベントなど、多方面で活躍。『ガキの使い大晦日スペシャル』では欠かせない存在。
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