さいたま市は2月16日、埼玉県内で新型コロナウイルス感染の死者として同日公表された5人のうち、1人が10代後半の男子学生だったことを明らかにした。
基礎疾患は確認されておらず、「疾患のない10代の死亡は全国でも珍しい」としている。
市によると、男子学生は3日に市内の医療機関で陽性と診断された。その後も40度前後の高熱が5日間続いた。6日には学生側から搬送要請があったものの、救急隊の判断で搬送しなかった。
7日朝、学生の容体が急変し家族が119番。救急隊は意識レベルの低下が見られたため、医療機関に搬送しようとしたが、10カ所に断られ、11カ所目でようやく市外の医療機関への搬送が決まった。搬送まで約2時間かかったという。
9日に学生は死亡。市は死因を血管内で血栓が多発する『播種性血管内凝固症候群』とみている。
司法の場で究明すべき!
「播種性血管内凝固症候群は外傷および、がん、急性白血病、細菌による重度の感染症などをきっかけとして、全身の細い血管に血栓が生じ、過度の出血症状が見られる重篤な合併症です。血液の塊である血栓ができるため、血管が詰まりやすくなり、脳や腎臓、肺などに支障をきたすことになる。また、出血しやすくなるうえ、その出血が止まりにくくなる特徴がある。結果、大量出血を招くことにつながり、体中の臓器に甚大な影響を及ぼすのです」(サイエンスライター)
公衆衛生が専門の医師で作家の外岡立人氏が憤る。
「報道を見る限り、コロナだから仕方ないと受け止められているようですが、そうでしょうか。40度近い熱が5日続いたのは異常なことです。医師ならコロナ以外にも原因があるのではないかと疑ってかかります。それなのに保健師が血圧、脈、酸素濃度などバイタルサインを見て特別異常がないと、患者は医療機関で診てもらえない。これはおかしい。こういうケースは他にもあるかもしれない。学生の両親は行政に訴えて、どこにシステムの欠陥があるのか、司法の場で究明してほしいと思います」
早急に改善しなければ、救える命も救えない。
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