2月10日、テレビ朝日は取締役会を開き、亀山慶二代表取締役社長・COOの辞任の申し出を受理した。
「営業・編成畑を長く歩んできた亀山さんは、サッカーW杯や世界水泳などの独占放映権を次々と獲得。こうした功績が認められ、社長まで上り詰めたわけですが、社長就任後も『統括』の肩書でスポーツ局に影響力を持っていました」(他局の幹部)
ところが、そのスポーツ局で昨年8月以降、社員やスタッフによる不祥事が連続して発覚。調査の過程で、「亀山社長の不正な経費の支出」も発覚したというのだ。
「実際は、出張時に私的なゴルフ代などを経費請求していたという理由で辞任に追い込まれた。早稲田大学時代にゴルフ部の主将だったという亀山さんは、『ゴルフの腕で社長の地位まで上り詰めた』と言われたほどで、早河洋会長に気に入られたのも『ゴルフのおかげ』と陰口を叩かれるほどでした。結局、そのゴルフで失脚したのですからシャレになりません」(同・幹部)
表向きは「辞任」だが、実情は「番組制作経験がないのにスポーツ局への高圧的な介入を続け、不満を持った勢力からのクーデター」(同・幹部)とみられている。
TBSの女子アナに向けられた“刃”
パワハラやセクハラを社会問題として報じるテレビ局だが、内部はそうした〝陰湿な体質〟が蔓延しているという。
「特に華やかな女子アナは、いじめの対象になりやすい。中でも『ひどい』と評判なのがTBSです。いずれも同局を退社した小林麻耶アナや田中みな実アナは社内で無視されて孤立。進藤晶子アナは言葉によるいじめを受けていたことを明かしています」(他局のスタッフ)
そうした心労が重なり、自殺に追い込まれた女子アナもいる。2008年5月に、東京・港区の自宅近くの路上に停めたベンツの車内で、練炭自殺した川田亜子アナ(享年29)だ。
「クールな印象だった川田アナは、番組などで〝嫌われ役〟を強要されていたようです。ある番組で、そのことを占い師の細木数子さんにズバリと言い当てられ、号泣したこともありました。自殺後、しばらく経って同局の安住紳一郎アナがラジオで、互いに社内で孤立していたと告白。川田アナから、孤立した者同士で『私と組みませんか?』と相談されたが断り、守ってあげられなかったと悔やんでいましたからね」(同・スタッフ)
川田アナは、その後にTBSを退社して独立。自殺直前には男性関係にも悩んでいたと報じられているが、TBS在籍時代からテレビ局特有の〝陰湿な体質〟に苦しめられていたことも引き金のひとつだったのではないか。
「川田アナは、助手席に数通の遺書を残していました。特定の人物や家族あてとされていますが、その中にTBSへの恨み言が書かれていた可能性も捨てきれません。遺書の内容は公開されていませんから、永遠に自殺の理由は謎のままですが…」(芸能記者)
華やかに見えるテレビ業界の「闇」は深い。
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