昨秋の主演連ドラ『最愛』(TBS系)が好評で、来る3月下旬にはNHK・BS8Kにて放送予定のドラマ『風よ あらしよ』でも主演することが発表された吉高由里子。相変わらず多くのCMにも出演しており、元カレ『関ジャニ∞』大倉忠義と広瀬アリスの熱愛発覚など吹き飛ばすかのごとく勢いは続いている。
「そんな吉高ですが、10年チョイ前はまだ〝無名〟でした。その初期の衝撃作として語り継がれている映画が『蛇にピアス』です。監督が舞台の鬼才として知られた蜷川幸雄氏で、オーディションの際、劇中にフルオープンのシーンがあると知った彼女が、スルスルと脱ぎ始め『こんな体ですが、よろしいでしょうか』と大胆アピールした、という話がまことしやかに伝わっています。その真偽はともかく、吉高は頑張っていました」(芸能ライター)
体中にピアスと刺青の青年アマ(高良健吾)と出会った19歳のルイ(吉高由里子)はアマと付き合い、自らも舌にピアスを入れるが、アマの知り合いの刺青師でサディストのシバ(ARATA)とも関係を持ち、彼女もまた刺青を入れる。そうやって肉体改造をしながらも、ルイの心は満たされないままだった…。原作は金原ひとみ氏の芥川賞受賞作。蜷川氏は映画化にあたり、「明るい世界の拒絶を描いていることが新鮮だった」と語っていた。いつの時代でも若者は、心に闇を持ち、生の渇きを感じる。また、そうでなくちゃあいけない、というわけだ。
躊躇も遠慮もナシのフルオープン!
「当時、まだ新人扱いだった吉高は、オーディションで〝フル露出アピール〟をしたといわれたほどだからか、劇中でも当然、躊躇も遠慮もナシ。冒頭で高良との〝カラミ〟がチラリとありますが、それはまだ序の口。メインデッシュは、こちらも全身刺青のシバを演じるARATAとの濃厚アブノーマル濡れ場です」(映画ライター)
このARATAは現在の井浦新だが、当時のイメージは相当に違う。何しろ不気味なスキンヘッドで強烈なサディストなのだ。
「吉高をスッポンポンで拘束、後ろから攻め立てるというハードなカラミを見せてくれます。最近はナイーブな印象が強いだけに、これがあの井浦新か? と思うほどで、逆にそれが新鮮。そんなド迫力のARATAに翻弄される吉高は、薄ピンクのバストトップを全開させて悶えるのですから、まさに幻の作品ですよ」(同・ライター)
あれから10余年、すっかりトップ女優となった吉高だが、お酒ガンガンの肉食系らしい奔放エピソードを今でも振りまいており、頼もしい限り。女優が行儀良くなってはオモシロくも何とない。吉高の初心と原点をヒシヒシと感じるのが、この『蛇にピアス』なのである。
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