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JRA重賞『東京新聞杯』(GⅢ)映画評論家・秋本鉄次の“ざっくり”予想!

(C)JRA
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先週はまたも目を覆うような惨状だった…。根岸Sのルメール大将のエアアルマスは、騎手人気なのか5番人気まで押し上げられたが、案の定10着に〝完敗〟。そういう私もシルクロードSの予想は、自信を持って蹴り飛ばした池添メイケイエールにあっさり勝たれ、当方の本命の松山カレンモエは7着に沈み、こちらも〝完敗〟の憂き目に。

こうなったらヤケで、ルメール大将と一緒に〝完敗コンビ〟を急遽結成し「調子悪ゥおまんな」、「あんたに言われとうないわ」とボケツッコミをしてみたいが、ルメール大将には「ご気楽な映画評論家の予想と一緒にするな」と一蹴されるのが関の山。やっぱり自力更生で頑張らなくっちゃ!

厳しい現実を振り返れば、個人的には1月重賞予想4連敗の未勝利に終わったが、この突然の絶不調に妙な既視感を覚える。そうだ、あれは13年くらい前。2008年の暮れの有馬記念でダイワスカーレット、アドマイヤモナークの馬連29490円、3着エアシェイディとの3連複192500円の特大万馬券をダブル・ゲットし、何十万も儲かった年の瀬だった。この年、もちろん年間トータル大幅黒字で、「俺って競馬の天才、と天狗になって翌年も楽勝! 蔵が立たあ」と馬友に豪語して呆れられたものだが…。驕る平家は久しからず、とはよく言ったもので、年を越したとたんにコレがまるで当たらない。1月はほとんどボウズで、2月に入ってからも冴えず、有馬の儲けがザアザアと音を立てて消えていったっけ。その再現なのか? いや違う、絶対違う、と言い聞かせ、月が替わったらツキも変わる、という藁にもすがる思いで東京新聞杯をチョイス。ちなみにウチはずっと東京新聞を購読しているので、何とか当たらんかなあ、って頼む方がどうかしてるか。

ここにまた、モンダイのルメール大将、その騎乗馬ファインルージュが参戦する。昨年の秋華賞2着は立派な成績だし、強い世代の明け4歳馬だし、本来ならルメール継続騎乗は〝鬼に金棒〟のはずなのだが、今や不安材料は〝鞍上ルメール〟と言えそうなのだから深刻だ。思い出してほしい。先々週のAJC杯も断然人気のオーソクレースが秋の菊花賞2着という好成績を生かせず6着に敗退したではないか。

横山武に追いつけ追い越せで坂井瑠&菅原明

無論、心の底では早くルメール大将が重賞戴冠してトンネルを抜ける姿を見たいと思っているのだが、今週も正直言って食指が動かない。連のヒモがせいぜいか。代わって狙いは若手騎手。横山武も若手だが、昨年のエフフォーリアなどでGⅠを席巻しただけに、もう超一流騎手の域だろう。横山武に追いつけ追い越せの若手でご贔屓と言えば、関西ではまず坂井瑠、関東では菅原明である。今回は両者とも有力馬に騎乗で、大いに期待が持てそう。そこで、最初の軸は明け4歳馬の坂井ホウオウアマゾンにしよう。昨年の覇者で6歳馬の菅原カラテを2番手に挙げて、ヒモは4歳馬から田辺イルージヴパンサー、和田竜ワールドバローズ。5歳馬から津村カレンシュトラウス、松岡マルターズディオサ。そして一応(失礼)、ルメールのファインルージュもね(苦笑)。

さて〝映画関連馬券〟は、ホウオウアマゾンから連想して『アマゾネス』(73年)といこう。古代を舞台に、強大な戦闘能力を持つ女性だけの部族アマゾネスの最強女王が種族存続の種付けのためだけに招き入れたはずのギリシャ軍長官と禁断の恋に落ち、部族は崩壊の危機に…というアクション・ファンタジー。監督は007シリーズのテレンス・ヤングだ。何たって、ボク好みのド・パツキン女王様エレナ・ジョンストンほか超グラマー美女が乱舞し、脱ぎも厭わない大サービスに当時20歳くらいの僕は大興奮したっけ。ちなみにホウオウアマゾンは牡。いつもは牝馬好きのボクだが、今回は牝馬に負けるな! と応援してみよう。

最終的な買い目は、⑬から②④⑥⑨⑪⑮へ馬連&3連複。⑨から②④⑥⑪⑮へ馬連。そろそろ当てないと、軽くヤバい。

秋本鉄次
映画評論家。〝飲む・打つ・観る〟〝映画は女優で観る〟をモットーに、娯楽映画、中でも金髪女優の評論にかけては業界随一。著書に『パツキン一筋50年 パツキンとカラダを目当てに映画を見続けた男』(キネマ旬報社)など。

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