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新型コロナに似た症状…「急性扁桃腺炎」この年末に急増中!

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(C)週刊実話Web

新型コロナウイルス感染者の多くは発熱、寒気、せき、のどの痛みなどをきたすが、扁桃腺炎の患者にもよく似た症状が現れる。

「急に寒くなったことやコロナ疲れによる体力低下で、この冬は扁桃腺炎を発症するケースが増えています」(千葉県市川市・藤巻耳鼻咽喉科医院の藤巻豊院長)

扁桃腺とは、舌の付け根の両側にあるこぶしのようなリンパ組織で、ウイルスや細菌などの病原菌から、体を守る免疫の役目を果たしている。扁桃腺に付着した病原菌が増殖し、炎症を起こすと扁桃腺炎になる。

「病原菌を増殖させる要因は、かぜや疲労、ストレスによる免疫力低下、のどの乾燥や急激な気温の変化などさまざまです。特に子供の発熱はウイルス感染によるものが多く、高熱を発することもある。かぜのような症状が続き、薬を服用してもよくならない場合は、扁桃腺炎の可能性があります」(医療ライター)

やはり予防には「うがい」「手洗い」が不可欠

年末に入って増加しているのは急性扁桃腺炎。しかも、重症化する患者が多いという。

悪化すると38~40度近い高熱が出て、のどが痛み、赤く腫れて食べ物や飲み物はもちろん、唾液まで飲み込めなくなる。さらに、高熱による頭痛や関節痛、悪寒が続き、リンパ腺が腫れて耳まで痛くなるという。

「扁桃腺炎は新型コロナの初期症状に似ているので、まず抗原検査で陰性を確認し、同時にインフルエンザの検査もしてから治療に入ります。このところ、急激に寒くなったために幼児や小学校低学年の児童の患者が多い。ある児童の患者は後鼻漏でせきが出ており、診察したところ急性扁桃腺炎でした。幼児は自分で気がつきませんから、保護者が注意して見ることが必要です」(前出・藤巻豊院長)

扁桃腺炎の予防には、うがいと手洗いが不可欠だ。これから寒さはますます厳しくなる。発熱、寒気、せき、のどの痛みが続いたら、早急に耳鼻咽喉科を受診していただきたい。

この冬も気を緩めず、扁桃腺炎に要注意!

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