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JRA重賞『阪神ジュベナイルフィリーズ』(GⅠ)映画評論家・秋本鉄次の“ざっくり”予想!

(C)JRA
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やったぜ、鉄ちゃん! 先週のチャンピオンズCの予想で「ソダシもいずれ通用するかも知れないが、いきなりは無理」と断言して無印にしたらその通りの結果に終わった。

さらに「〝荒れる〟と見立てた」として、馬連、3連複とも手広く買った中から最も人気薄(14番人気)だが「鞍上がこのところ好調の坂井騎手だしアナザートゥルースへも」と加えたのが大々正解! しっかり3着に潜り込んでくれて3連複万馬券の1万7650円也と来たもんだ。馬連も大本線だから610円でも悪くない。〝映画関連馬券〟で推奨したテーオーケインズも6馬身差の大楽勝。「チャンピオンズCにはテーオー(帝王)が似合うかも?」と記した甲斐があったというもの。他にも「オミクロン株が今後脅威か? と囁かれる中、〝中和抗体〟も大事になるだろう、ということも含めチュウワウイザート…」と〝時事ネタ馬券〟を振ったら、これが2着だからほぼパーフェクト? つい自画自賛したくなる気持ちも分かるでしょ。

もう1頭の推奨馬サンライズホープは馬体重14キロ増が響いたのか、ブービー負けを喫したのは残念だった。それにしても、人間の欲とは限りがないもので、テレビ観戦のゴール前で大絶叫、ヨッシャー! と膝を叩いたが、間もなく、待てよ、これでアナザートゥルースが2着に残っていたら、馬連6-11は230倍余でダブル万馬券だったのになあ、と外した人にブッ飛ばされそうなことを平気で思うのであった。ソダシは12着の暗転。いずれ通用? ボクはまだ買わないけど…。とりあえず普通のダート重賞から捲土重来を期した方がいいのではないか? それとも芝に戻すとか。記念グッズがバカ売れのアイドルホースだけに、大事に使ってほしいよね。

さて今週は、そのソダシが昨年からの出世街道をひた走る大舞台の1つとなった阪神JFだ。〝第二のソダシ〟を捜せ? でも芦毛の有力馬は見当たらないし、ソダシと同様のデビューとステップ(北海道で新馬、重賞勝ちを経てアルテミスS勝ち)の馬もいない。アルテミスS勝ちのサークルオブライフの前走は、中山の未勝利勝ちだしね。この際、もう一丁松山で、とも思う。ベルクレスタはそのアルテミスSで2着を確保したのも好印象。本番ではサークルオブライフを逆転してほしいものだ。

大勝負はあくまで有馬記念だから…

この2頭プラスもう1頭の軸としては、ステルナティーアかな? 主戦の福永が香港遠征のための乗り替わりだが、ルメールなら心配ご無用か。この3頭を軸に、相手はデムーロ弟のナミュール、3連勝のウォーターナビレラは半信半疑だが無印にはできない。穴では抽選突破のツキもあり、名前と幸騎乗でアネゴハダ、先週の3着坂井のように〝若手が一発〟で団野騎乗のラブリイユアアイズも忍ばせておこう。

〝映画関連馬券〟としては、ベルクレスタから『メンフィス・ベル』(90年)を連想してみよう。〝ベル〟はフランス語で美人。そんな美人の絵を機体に施したアメリカ軍のB-17爆撃機〝メンフィス・ベル〟ヨーロッパ戦線で奮闘する姿を題材にした空戦映画の傑作で、乗組員たちの若者群像もキチンと描かれていた。たまには、これから劇場公開される新作からも。ウォーターナビレラから〝ウォーター〟が題名に付くのを2本。12月17日に公開される『ダーク・ウォーターズ 巨大企業が恐れた男』は、マーク・ラファロ、アン・ハサウェイ主演で、環境汚染問題で大企業を告発する弁護士の奮闘を描いた実録社会派問題作だ。一方、年明け1月14日公開の『スティルウォーター』はマット・デイモン主演で、フランス・マルセイユを舞台に、殺人罪で逮捕された娘の無実を信じる父親の必死の奔走を描いた〝正義とは何か?〟を問うサスペンス。ともに見応えは十分! 年末年始の競馬勝負の合間に映画でも、という方にお勧め。

さて最終的な買い目は、味を占めて先週と似た買い方。まずは⑧⑩⑯の馬連&3連複ボックスを厚目で。あとは、この3頭各々から⑪⑫⑬⑰へ馬連。3連複は⑧⑯縛り、⑩⑯縛り、⑧⑩縛りで⑪⑫⑬⑰へ。推奨馬が随分外に寄ったなあ、という印象は否めず、ヒモを1点減らしたのが凶と出るか、絞って賢明だった、と出るか、結果を見てのお楽しみか。大勝負はあくまで有馬記念だから、今週来週の2歳GⅠには入れ込まないようにと自戒した。とはいえ、調子に乗ってもう一丁、有馬の軍資金を積み重ねたい、と思っているのも否めない。

秋本鉄次
映画評論家。〝飲む・打つ・観る〟〝映画は女優で観る〟をモットーに、娯楽映画、中でも金髪女優の評論にかけては業界随一。著書に『パツキン一筋50年 パツキンとカラダを目当てに映画を見続けた男』(キネマ旬報社)など。

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