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JRA重賞『エリザベス女王杯』(GⅠ)映画評論家・秋本鉄次の“ざっくり”予想!

JRA重賞『エリザベス女王杯』(GⅠ)映画評論家・秋本鉄次の“ざっくり”予想!
JRA重賞『エリザベス女王杯』(GⅠ)映画評論家・秋本鉄次の“ざっくり”予想!

先週のアルゼンチン共和国杯は、そろそろ1番人気を疑ってかかろうか、とユーキャンスマイル(4着)を軽視したまでは良かったが、米大統領選だけにトーセン(当選)カンビーナ。加えて、4番人気のメイショウテンゲンあたりからも、と狙ったら14着、17着の大ハズレ。「トランプ馬券ならその文字の入ったラストドラフト、サンアップルトンは?」と前日、馬友から連絡が。歯牙にもかけなかったら、結果は2、3着で大荒れを演出。ゲゲッ。ソイツに「取ったか?」と恐る恐る聞いたら、複勝しか買ってないって「まあそんなもんよ」と慰めつつ、内心安堵しているボクって小ちぇえ!

優勝したのはルメールのオーソリティ。最近の彼は神懸かり気味で、リーディングを独走し、かつては外国人騎手のライバルだったデムーロに差を付けて無双状態。特にこの秋はGⅠ騎乗機会4回のうち2勝、2着1回。他にも毎日王冠をサリオス、京王杯2歳をモントライゼ、前記のオーソリティなど他の重賞も勝ちまくりだもの。

そんな無双ルメールが乗るラッキーライラックが1番人気か。彼ならGⅠの1番人気勝利継続アリ? 相手は元ライバル、デムーロのラヴズオンリーユーかというと…一寸待った。デムーロは前走までこの両馬に乗っていたが、身体が2つないのでラヴズを選択したというよりラッキー側が先にルメールを確保したから、と思いたい(真偽はともかく)。菊花賞でコントレイルの3冠をあわや阻むか、と肉薄したアリストテレスもデムーロからルメールへの乗り替わりだった。これもまた無双ルメールの象徴なのか。全盛時の武豊のときのように「外すな、キケン」と教えてくれる(苦笑)。

映画馬券なら『アメリア』『マリリン』だが…

てなわけで⑱ラッキー本命。相手はトライアルの府中牝馬Sで⑪ラヴズを負かし、私に3連複2万超馬券を提供してくれた⑬サラキアに大恩を返すつもり。継続記録と言えば、先週までディープインパクト産駒が7週連続重賞勝ちしていたが、〝法則に気が付いたとたん何故か馬券にならない〟という競馬格言の通りになり、ディープ産駒固めの予想をしたボクはド惨敗。しかし、懲りずに今週もヒモにはディープ産駒を。ただ出走馬が多過ぎるので少し削る。前出⑪ラヴズ、⑬サラキアの他⑧センテリュオ、④ソフトフルート、⑤リアアメリアまで。

他では⑫ウインマリリン、⑥ノームコア、⑨ウインマイティ―。そして、府中牝馬Sでお世話になった2、3着馬①シャドウディーヴァ、②サムシングジャストも追加しよう。映画馬券として秋華賞で狙ったリア『アメリア』、ウイン『マリリン』(ともに二桁着順で惨敗)の捲土重来も期したい。

映画馬券としての今回のお勧めは、本命馬に因んで『ラッキー』(17年)はいかが。『パリ、テキサス』(84年)などの名優ハリー・ディーン・スタントンの遺作となった佳作。砂漠の外れの町に住む90歳のジイサンが〝人生の終焉〟を感じつつも、毎日のルーティンを続けるサマを描いている。競馬歴ン十年、週末になれば馬券を買い、結果に一喜一憂、馬友たちと祝勝会・反省会…というのがほぼ共通のルーティンであろう競馬好きには親近感があふれる映画だ。

コロナ禍の中、そんなささやかな日常を早く取り戻したいという願いを込めて…3連複は⑱ラッキー、⑬サラキアの2頭軸で前記の馬へ。さらに、将棋の藤井聡太の王位戦就位式が昨日あったので〝センテリュオ(先手竜王)〟がクサいかも? ということで⑱ラッキー、⑧センテリュオの2頭軸で同じく前記の馬へ。馬連は⑱ラッキーから⑬サラキア厚めに、前記の馬へ。あとディープ固めでタテ目の⑬サラキア、⑧センテリュオ、⑪ラヴズオンリーユーをボックスで、少しだけ無双ルメールに抵抗馬券(?)を。

秋本鉄次
映画評論家。〝飲む・打つ・観る〟〝映画は女優で観る〟をモットーに、娯楽映画、中でも金髪女優の評論にかけては業界随一。著書に『パツキン一筋50年 パツキンとカラダを目当てに映画を見続けた男』(キネマ旬報社)など。

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