スランプに陥った阪神の怪物ルーキー・佐藤輝明が60打席ぶりにヒットを放ったのは、10月5日のDeNA戦。しかし、本来の驚異的な打球速度を取り戻すには至らず、その後も不振は続いたまま。代名詞であるホームランに至っては8月19日に23号を放って以来、出ていないが、それでも佐藤は〝バラ色のオフ〟を迎えるという。
「不振に陥っても、トラ番メディアに明るく挨拶してくれます。不振脱出のため、連日の早出特打ちで頑張っています」(在阪記者)
不振の原因は多々あるが、豪快な本塁打と、塞ぎ込むような状況に陥っても自分を見失わない人間力にメディアは惹き付けられてしまった。そのせいか、今オフ、「佐藤に出演してほしい」と考えている関西系テレビ局も多く、非公式ながら球団にすでにアタリをつけている番組もあるそうだ。
「いずれ、日本屈指の怪物バッターになる。早く不振を脱出して、さらに逞しくなってもらいたいとファンは思っています」(同)
関西圏におけるトラの浸透度は、関東の比ではない。朝の情報番組のスポーツコーナーには必ず阪神コーナーがあり、勝敗に関係なく、メインになるほどの人気だ。また、夜のニュース番組も同様で、文化人、タレントの出演者も、阪神に関するコメントを発している。
最も必要なのは練習とリフレッシュの時間
それらの番組で今季の主役を務めていたのが佐藤なのだ。人柄にも魅せられ、それをファンにも伝えたいと思うのは当然だが、収録だけがメディアの仕事ではない。夜の「接待」漬けになる可能性も指摘される。
「女子アナや女性スタッフを含む大所帯での会合となります。1軒で終わらないことも」(スポーツ紙記者)
これまで、メディアやタニマチの接待漬けでダメになった選手も少なくない。「コロナ禍だから、ハシゴはできない」との声も聞かれたが、今の佐藤にとって、最も必要なのは練習とリフレッシュの時間だ。ファンサービスの一環として、無理をしなければならないこともあるだけに、佐藤を心配する声は尽きない。
「阪神には、今年のFAで何かを仕掛けてくるといった情報も聞かれません。となると、佐藤を来年1月の自主トレまで追い掛けることになりそう」(前出・在阪記者)
メディアが佐藤との関係性を競う事態になれば、練習に集中できなくなる。とはいえ、これも一流選手が乗り越えなければならない試練なのだが…。
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