巨人・原辰徳監督のクビに〝黄色信号〟が灯っている。
シーズン序盤こそ首位だった巨人だが、すぐに宿敵・阪神にその座を明け渡すと、以降は独走を許す展開。しかし、後半戦の好調で徐々にゲーム差を詰め、8月29日にはついに4月1日以来となる首位に返り咲いた。
だが、この天下も長くは続かない。9月3日からの対阪神首位攻防戦では、痛恨の勝ち星ナシで早くも2位転落。すると、大事な天王山を落として燃え尽きたが如く、11日まで引き分けを挟んで2年ぶりの6連敗を喫してしまった。これでみるみる順位を下げたチームは、9月13日時点でヤクルトの後塵を拝すまさかの3位。虎の尻尾は遠のくばかりで、残り試合数を考えても優勝はかなり厳しい情勢だ。
「今季はAクラスとBクラスのゲーム差がはっきりしているため、巨人のクライマックスシリーズ進出は〝当確〟。ただ、シーズン終盤の連敗はあまりに痛く、『メイクレジェンド』級の奇跡でも起きなければ優勝はほぼ不可能でしょう。そしてもし優勝を逃すようなことがあれば、監督の進退問題に関わってきます」(スポーツ紙記者)
CS後の退任は確定的か…
原監督は今季3年契約の3年目。2019年の監督復帰から2年連続優勝を果たし、通算では9回の優勝と、黄金期にV9を果たした野球の神様・川上哲治元監督に次ぐ球団歴代2位の優勝回数を誇る。
「今季は契約の最終年ですから、結果を出せなければ満期扱いで退任となるのは間違いない。これを回避するには、ここから奇跡の優勝を決めるか、CSで〝下剋上〟を果たしての日本一しかありません」(同・記者)
しかし前述のように、シーズン終盤の痛過ぎる失速でペナントレース制覇は絶望的。また、これまでの戦績からして日本シリーズ突破も考えづらく、このまま退任することは間違いないと見ていいようだ。
「昨年、一昨年の対ソフトバンク日本シリーズで、巨人がプロ野球史上初となる2年連続スイープ(4連敗)を食らって大惨敗したことは記憶に新しいでしょう。ここからも分かるように、原監督は短期決戦があまり得意ではない。第一次政権から優勝9回に対し、3回しか日本一になっていませんからね。情勢的に優勝はほぼ不可能ですが、かといってCSでの下剋上も望みは薄い。運良く日本シリーズに進出できても制覇なんてもっと厳しいですし、CS敗退で退任という流れになるでしょうね。2015年のような光景が再び訪れるのでは」(同・記者)
御年63歳と、監督としては若くないが老けてもいない原監督。本人の希望次第では、異例の〝第四次政権〟もあり得るか。
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