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自民党総裁選“仁義なき戦い”高市氏出馬表明で女性候補乱立か…

高市早苗
高市早苗氏 (C)週刊実話Web 

9月30日に自民党総裁の任期切れが迫る中、初の女性首相を目指し女の戦いが勃発しそうな雲行きだ。

まず火をつけたのは高市早苗前総務相。8月10日発売の『文藝春秋』9月号で菅義偉首相をボッコボコに批判、「ニュー・アベノミクスで私こそ明日の日本を背負える」と高らかに総裁選チャレンジを宣言した。

「高市の自信は安倍前首相と森元首相の後ろ盾があるから。高市は約4年間にわたり総務相を務めるなど安倍内閣で重宝された。森元首相にもかわいがられた過去があり、『森の愛人』をうかがわせる怪文書を永田町でバラ撒かれたほど。いずれにしても、2人の首相経験者の強力なバックアップがあっての出馬宣言だ」(自民党ベテラン議員)

高市氏の総裁選出馬に黙っていられそうにないのが、野田聖子幹事長代行だ。

「野田はこれまで三度総裁選への意欲を示すなど、女性総裁への道を模索してきた。だがその都度、立候補に必要な推薦人20人の壁にぶち当たり、断念を強いられた苦い経験がある。今回、高市が手を挙げたことで、触発された野田が再度名乗りを上げる可能性はある」(自民党中堅議員)

問題は推薦人の確保だ。

「実は、横浜市長選で落選した小此木八郎・前国家公安委員長が、野田総裁実現への最大の応援団長だった。その小此木氏が国会を去ったことで野田シンパはバラバラ。そこを野田がまとめきれるのかが鍵」(同)

“最終兵器”は小池百合子都知事!?

高市出馬宣言は、稲田朋美元防衛相も刺激した。

「稲田は当選5回。二度入閣を果たし、党内で政調会長まで務め、早くから総裁候補とみられていた。それもこれも、安倍氏の後ろ盾があったため。その稲田は防衛相在任中の2017年、陸上自衛隊のPKO日報隠蔽問題で、野党の追及にシドロモドロ。辞任に追い込まれ、大きく挫折したのです」(政治部記者)

焦った稲田氏は、自民党保守派が難色を示すLGBT(性的少数者)理解増進法案などに力を入れ始めた。これには稲田氏の最大支援者である自民党タカ派議員が〝裏切り者〟呼ばわり。「安倍氏も稲田に見切りをつけた」ともっぱら。しかし、当の稲田氏は「これからは右でも左でもなく、前に進める議論の推進者になる」と意気軒高だ。

初の女性首相を目論んでいた小池百合子都知事の動きはどうか。

「東京都知事としてコロナ対策で身動きが取れない。初の女性首相は絶望的だ。ただ、小池の最大の後ろ盾である二階幹事長が、『菅再選阻止を安倍周辺が画策するなら、我々には小池という最終兵器がある』と周囲に漏らしているのが不気味」(自民党関係者)

総裁選は仁義なき女の戦いになりそうだ。

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