近年、昔ながらの町中華が脚光を浴びる中、主役のラーメン、餃子だけではなく、脇役だったシューマイ(焼売)にブームの兆しが訪れている。
「テイクアウト需要が拡大したことで、シューマイ専門店が続々オープン。シューマイを看板メニューにした居酒屋も登場しました」(フードライター)
栄養管理士は「シューマイは最高の健康料理」と太鼓判を押す。
「シューマイには豚肉、鶏肉のほか、タケノコ、玉ネギ、シイタケ、しょうがなど、野菜がたっぷり含まれている。油を使わない蒸し料理は野菜の栄養素を失わず、焼き餃子と比べると数段ヘルシーなんです」
2016年に発売された味の素の冷凍食品『ザ★シュウマイ』は、「フライパンで焼く手間がかからず、電子レンジでチンするだけ」と、若者の間で売り上げを伸ばしている。
巣ごもり長期化で需要はさらに伸びそう
「昔は〝シューマイは商売にならない〟が定説でした。しかし、味の素に続きマルハニチロが、有名中華料理店料理長の監修で『五目シュウマイ』を発売。大阪王将も『たれつき肉焼売』を発売し、冷凍シューマイ市場が一気に過熱しました」(冷凍食品アナリスト)
全国的な知名度を誇る横浜の『崎陽軒』は、昨年8月から冷凍駅弁『おうちで駅弁シリーズ』をロードサイド店や通信販売で売り出し、駅弁を家庭で味わえると好評だ。また、とんかつ専門店の『かつや』も、新メニューとして『焼売ご飯』を数量限定で提供。大手外食チェーンが参入して、シューマイブームを加速させている。
「この数年でシューマイ専門店やシューマイ居酒屋は、首都圏で30軒以上も増えました。巣ごもり状態の長期化で、シューマイ需要はさらに伸びますよ」(前出・フードライター)
もはやシューマイは脇役ではない。
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