『サンデーモーニング』(TBS系)で30年以上にわたってMCを務めている関口宏。熱戦が続く東京五輪に対し、人気スポーツコーナー「週刊御意見番」でどれほどの〝あっぱれ!〟を繰り出すのかが見モノとなっている。それというのも、関口は東京五輪の開催に一貫して〝反対〟の立場を鮮明にしていたからだ。
「本人はとっくに忘れているかもしれませんが、開催が決定した2013年からコトあるごとに放たれた〝東京五輪ディス〟の名言は、なかなかに辛らつです。まずは開催が決定した9月7日の週。日本中が喜びの感情にあふれている中、いきなり関口は『今年の夏なんか考えたらやってられないぞ』と的を射た発言をし、その後に起こったさまざまな問題を暗示してみせました」(テレビ雑誌編集者)
関口は立て続けに「やっているときに地震が来たらどうするの」「原発の汚染水の問題を解決できると世界に向けて言ったけど大丈夫なの?」などと、当時、浮かれ気分に浸っていた国民に落ち着くよう呼びかけたりもした。
“ソラ見たことか”と言わんばかり…
関口の心配は杞憂に終わらなかった。15年7月、新国立競技場建設に関する問題が露呈すると、「みっともない話になってきた」と、まるで〝ソラ見たことか〟と言わんばかりの態度。同年9月にエンブレム盗作疑惑が報じられると、「関係者がはしゃぎ過ぎたんじゃないか」と、厳しい声で糾弾した。
「振り返れば、確かに開催決定から今に至るまで、本当にヒドイ話ばかりです。関口さんに限らず、さまざまな問題に国民の不信が募っていったのも間違いありませんからね」(スポーツ紙記者)
その後も、招致の際の不正送金疑惑、小池都知事による会場の全面見直し、開催費用の膨れ上がり、マラソンの札幌代替、そしてコロナで1年延期と続く…。
「直前に起こった組織委員会を巡る一連のゴタゴタも、今にして思えば関口の心配が全部オモテに出た感じで、恐ろしささえ感じますね」(前出のテレビ雑誌編集者)
16年5月に放送された回では「今回の五輪もね、僕ら50年前の五輪を知っているが、あのときと雰囲気が違う」としみじみ。そして無観客が決定した後の今年7月11日の放送回では、かの戦時中におけるさまざまな失敗と比較されることが多くなっているという話の流れで、こうつぶやいた。
「あの戦争見ていると(今回の五輪で)見えてくるのは『どうにかなる』という雰囲気でどんどん進んでいってあの大惨事になった、それと今回は似ているのかな」
いやはや、どれもこれもしっかりと心に刻むべき言葉ばかりだ。
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