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都会ヤクザVS田舎ヤクザ③「暴力団排除」田舎は都合のいいときだけ頼られる

イラスト/みずしま聖  (C)週刊実話 無断転載禁止 
イラスト/みずしま聖  (C)週刊実話 無断転載禁止

コロナ禍でリモートワークが当たり前になり、都会から地方都市へ移住する人たちが増えている。しかし、縄張りに縛られ、おいそれと〝越境〟できないヤクザたちの間では、都会と田舎の「地域格差」が生じているという。実際、都会と田舎でヤクザの生態はどう違うのか。

「数年前、長年の付き合いだった葬儀場から、利用を断られるようになりまして…。ヤクザの葬式をすると、地域住民から苦情が入るそうなんですね。だから言ってやりましたよ。『それじゃ地域住民は殺人犯や強姦魔は大丈夫でも、ヤクザと同じ焼き釜には入れないと言ってんのか?』と」(田舎幹部・50代)

暴排条例が施行されて以降、容赦なくカタギとの接点を断たれる現代ヤクザ。それは、親分衆が堂々と豪邸を構えている田舎においても例外ではなく、確実にアンチは増えている。

サラリーマンに肩をぶつけられる

ましてや、もともと〝反対運動〟が盛んな都会ともなれば、彼らの肩身は狭くなる一方だ。

「どれだけ『ヤクザに見えないようにしろ』と親分衆に言われても、俺らだって素ッカタギのような格好はできませんからね。ところが、最近の都会では〝繁華街にはヤクザがいる〟ということすら忘れられているのか、サラリーマンにさえガンガン肩をぶつけられますよ。怒鳴ったら交番に駆け込まれますし、正直、この手のストレスは半端じゃないです」(都会組員・30代)

「同窓会や親戚の結婚式にも呼ばれないほど、身内には〝いない存在〟として扱われてますが、ホストにだまされたり、どこかの輩と事故ったり、面倒なトラブルがあったときに限って、向こうから連絡をしてきますからね。結局、それが田舎の人たちなんです。態度と行動がそぐわない、かわいい連中だと思って付き合ってますよ(笑)」(田舎幹部・40代)

また、近年はいわゆる半グレ的なグループが台頭しているが、「繁華街でカタギにも顔が利き、肩で風を切って歩いているのはむしろ彼ら」という意見も多い。

彼らは一応ヤクザには逆らわないスタンスを取っているものの、「内心うとましく思われているのはヒシヒシと伝わってくる」そうで、特に都会のヤクザは四面楚歌の環境に置かれているようだ。

【都会ヤクザVS田舎ヤクザ④に続く(#④を読む)】

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